作成:2018.10.6 更新:2023.7.5
アイナメの投げ釣りはエキサイティング!!端から端まで徹底解説!
力強いファイトを見せてくれるアイナメはロックフィッシャーマンに人気のターゲットです。さてそのアイナメ、ルアーフィッシングで狙うのが普通ですが、投げ釣りでも大型の物が狙えるのです。今回はそのアイナメの投げ釣りについて解説します。
目次
アイナメは寒い場所を好む。竿掛けを使った投げ釣りで狙おう

出典:Pexels
アイナメは冬場の投げ釣りの人気ターゲットです。
後程詳しく説明しますが、アイナメは水温が冷たい方が適しており、北日本でよく釣れるようです。
時期も他の魚が釣れなくなってくる厳寒期でも食いついてくれるので、力強いファイトを見せてくれることも相まって人気ターゲットというわけです。
さてそのアイナメの投げ釣りのやり方は、基本的に仕掛けを投げて竿を置くだけでよいです。過剰な誘いはかえって警戒心を抱かせてしまいます。
置き竿をするなら事前に竿掛けがあれば便利です。竿掛けについては「アイナメ投げ釣りには竿掛けを持っていこう」の段落で紹介しています。
アイナメの投げ釣りには専用のタックルを用意しよう

出典:Pexels
アイナメは根魚と呼ばれる海底で活躍する魚です(ロックフィッシュとも呼ばれますが、根魚と同じ意味です)。さらに岩礁地帯などの根掛かり(釣り針などが岩に引っかかってしまう事を指します)が多いエリアでよく活動していますから、一度針掛かりしたら一気に岩からはがすようにしないと手遅れになってしまいます。なのでパワーのあるタックルがおすすめです。
それでは、アイナメの投げ釣りにおすすめのロッド・リール・ラインを紹介します。
4メートルの投げ竿を用意しよう
アイナメの投げ釣り専用の竿は存在しないので、普通の投げ釣り専用竿を使う事になります。
遠投するなら5mはないといけませんが、ここで紹介する投げ釣りであれば4m程度で十分です。
シーバスロッドも代用できるので、シーバス釣りをよくする方は普段使う竿で十分です。
中型スピニングリールを用意しよう
リールはドラグ機能付きの海水対応の中型スピニングリールを用意しましょう。
番号は4000番前後で十分です。
ダイワ(Daiwa)スピニングリール17クロスキャスト4000
こちらもエントリーモデルですが、DAIWAのリール独自の技術である「ツイストバスターⅡ」「DIGIGEARⅡ」「インフィニットストッパー」などの高性能技術が搭載されています。
ナイロンライン4号を用意しよう
根掛かりがほとんどないような場所に仕掛けを投げ入れる場合はナイロンラインの3号で十分です。しかし根掛かりが多い場所に仕掛けを投げ入れるのがほとんどなので、普通は4号~8号の中から選ぶ事になります。
細くて飛距離も出やすいPEラインもアイナメの投げ釣りでよくつかわれており、特に1.5号(根掛かりが多い場所なら3号)がよく使われているようです。ただ、PEラインは根ズレにとても弱く、初心者には少々扱いが難しいかもしれません。
PEラインを使うなら力糸も必要です。
サンライン(SUNLINE)ナイロンラインCASTEST投200m単品4号4色
摩耗耐性がとても高く、根ズレに臆することなく攻められます。
ライン滑りが良いので飛距離も出ます。
アイナメ投げ釣りの釣り方を紹介!

出典:Pexels
それでは、アイナメの投げ釣りの釣り方を紹介します。
アイナメは力強いファイトを見せる根魚なので、ここに書かれているやり方をよく見てくださいね。
岩礁地帯を狙おう
アイナメは甲殻類や貝類をよく食べるといわれているので、岩礁地帯などを攻めることになるのです。岩礁地帯に仕掛けを投げ入れましょう。ポイントは後程詳しく説明します。
竿を竿掛けに置こう
最初の方で説明した通り、アイナメは強い誘いは必要ありません。仕掛けを投げ入れたら後は竿を竿掛けにおいてアタリを待つだけです。
ただ、アイナメがいてもアタリがない場合があります。そういう場合はちょこっと誘いを入れると反応する場合があります。仕掛けを回収するときは誘いを少し入れてみましょう。
アタリがあったら
アイナメのアタリはまず、竿先をコンコンとたたくような感覚から始まります。この時はまだ餌を飲み込んでいない段階なのでまだアワセないでください。
続いてグググッと竿を激しく揺さぶるようなアタリがあるので、このタイミングでアワセるとうまく針掛かりします。
針掛かりした後の竿の激しい首振りはアイナメ独特のもので、この後もクーラーボックスに入れるまで激しく抵抗を繰り返します。これを楽しみにアイナメ釣りをしているベテランも多いです。
アイナメ投げ釣りの仕掛けは単純

出典:Pexels
タイトルにある通り、アイナメの投げ釣りの仕掛けは単純です。
使うべき仕掛けパーツについてはこれから紹介しますが、仕掛け自作が苦手な方は下に紹介する既に出来ている仕掛けを使っても良いです。
サルカンについて知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
1. テンビンはジェット天秤を
根掛かりが多発するような場所なら、浮き上がりも早くすり抜け効果も高いジェット天秤の25号を基準に選んでください。根掛かりが少ない場所ならL型テンビンでも大丈夫です。
潮の流れがとても速くテンビンが流されるようであれば天秤の種類にかかわらず根掛かりの原因になってしまうので、そういう場合は安定しているおたふくオモリなどを使用しましょう。
モトスは10号、ハリスは4号~5号
タイトルにある通り、モトスはフロロカーボンラインの10号、ハリスはフロロカーボンラインの4号~5号を使います。
警戒心は弱い魚なので、長さは50cm以下で大丈夫です。ハリスが短い方がアタリが出やすく根掛かりも少ないです。
アイナメの投げ釣り仕掛けはずっと海底を這う上に岩礁地帯を攻める事になるので、他の釣りよりも傷つきやすいです。大型の仕掛けになってくればちょっとしたことでもすぐハリスが切れてしまうので、ハリスの点検は怠らないようにしてください。
針はカレイ針の15号などを選ぼう
タイトルにカレイ針と書いたのは、カレイ針は大きい餌が刺せるからです。ただ、この他にも丸セイゴ針の15号もおすすめです。
アイナメは口が大きく餌をぱくりと食べるので、小さい針を使う必要はありません。むしろ針が小さいとすぐバラシてしまうので、大き目の針を使いましょう。
アイナメは派手な物が好きなので、赤色や金色のパール・夜光玉やケイムラなどを付けても効果が高いです。
また、針を枝状にもう1つ付けた「段差2本針仕掛け」というものもあります。
2本とも食いついていたり片方は口に、もう片方は頭に刺さっている状況もあるので、バラシ(針掛かりした魚に逃げられる事です)が減ります。
段差2本針仕掛けもその他の仕掛けパーツは同じですので、お試しください。
アイナメは虫エサによく食いつく

出典:Visual Hunt
アイナメ投げ釣りに効果的な刺し餌は、アオイソメやイワイソメ(岩虫)などです。
イワイソメは、アイナメの他にキジハタやカサゴ、さらにはクロダイやマダイまで食いつく万能餌です。通し刺し(虫エサの頭から針を刺し、針の奥の方まで刺してから針先を出す刺し方です)で構いません。
アオイソメは、1本針の場合はイワイソメを指した針にさらにチョン掛け(頭に針をチョンと掛けるだけの刺し方です)してあげるとアピール力が高くなります。
段差2本針仕掛けの場合は、上にアオイソメ下にイワイソメを指してあげましょう。
餌代を安く済ませたいという方は、アオイソメのみでも構いません。
アイナメは晩秋~春先、お昼によく釣れる

出典:Pexels
シーズンについては、地方によって異なってきます。
次の段落で詳しく紹介しますが、アイナメは北海道や東北でよく釣れます。北海道では一年中シーズンで、東北でも真夏を除いて一年中シーズンになります。
それ以外の地方、北陸・関東地方では晩秋から春先になります。
特にアツいシーズンは晩秋と春先になります。
晩秋は産卵の時期になるのはどの地方でも一緒で、接岸してくるので釣れやすくなります。
春先は晩秋に産卵したものが球体状で無くなり、餌を求めて荒食いを始める時期に当たるので、こちらはかなり連れやすくなります。産卵を終えた個体も体力回復に向けて動き出す時期になるので、ベストシーズンと言われています。
そしてよく釣れる時間帯。他の魚は基本的にマズメ時(朝方や夕方の事を指します)が釣れやすいといわれていますが、アイナメが釣れやすい時間帯は昼時。
それもそのはず、アイナメは昼に活発に活動する昼行性の魚です。他の魚が釣れにくいお昼時に餌を求めてやってくるのです。
アイナメは堤防がポイント。北日本でよく釣れる

出典:Foter
アイナメ釣りは堤防がポイントになります。ポイントは他の魚と同様、堤防の端っこや岩礁地帯やかけあがりと呼ばれる水深が急激に変わる所などによくいます。テトラポットもおすすめですが、足場が悪い上に滑りやすいので、初心者は避けた方がよいです。
アイナメは他の魚と違い低い水温を好むので、冬でもよく釣れるというわけです。それ故、主に北海道や東北地方がよく釣れるようです。
特に北海道はいつでも水温が低いので、よほど暑い時期でなければアイナメが釣れます。北海道では70cmオーバーのアイナメが相次いで釣れ、東北でも三陸地方では50cmを超えるものがよく釣れます。
北陸地方や関東地方北部でも問題なく釣れ、関東地方南部や東海地方でも釣ること自体は可能のようです。
一方、関西地方以西では水温が高いために釣ること自体が厳しくなってしまいます。
アイナメの適水温は8度~15度で、温暖な地方では厳寒期を除いて水温が15度を切ることがあまりなく、南日本では2月ですら水温が15度を上回るので、アイナメが釣れないというわけです。
アイナメ投げ釣りには竿掛けを持っていこう

出典:Pexels
何回か名前が出ている通り、アイナメの投げ釣りは置き竿をする必要があります。置き竿には竿掛けがあると便利ですので、是非ご活用ください。
ちなみに、竿掛けにはいくつか種類があるのですが、このうち三脚タイプは堤防での釣りに適しているので、こちらのタイプを使用してください。
竿掛けについてさらに知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
タカミヤ H.BCONCEPT アルミ三脚 3段 CM-379
全伸長:約127cm
仕舞長さ:約56cm
使用時の高さ(オモリ2kg負荷時):1段/約51cm、2段/約81cm、3段/約111cm
主素材:アルミニウム
サルカンも用意しよう
仕掛けの段落でも紹介した通り、道糸とテンビンを結ぶにはサルカンが必要になります。
そのサルカンも複数の種類が存在しますが、その内スイベルは耐久力や強度も高く、アイナメの激しい食い付きにも耐えられます。
スナップ付スイベルもあり、初心者でも簡単に結べられるのでおすすめです。
サルカンコネクターローリングスイベルクイックスナップ210個高強度銅製合金仕掛け釣り道具ルアーサイズ24568#-シャドック釣り
5種類のサイズを合計210個用意されている高コストパフォーマンスな商品です。
ただ、耐久力も高いので性能も低くはありません。
アイナメによく似た外道、クジメって何?

出典:Pexels
アイナメの投げ釣りではアイナメだけが釣れるわけではありません。岩礁地帯を狙う事から、時期が合えばキジハタやソイ、さらにはカサゴまで掛かる事もあります。
ただ、アイナメ釣りの外道として代表的な存在はクジメです。クジメはアイナメやキジハタやソイやカサゴとは違い、食味があまりよくありません。
さらにこのクジメ、タチが悪いことにアイナメと非常によく似ています。
見分け方は、アイナメは40cm程成長しますがクジメは20cm程度までしか成長しません。
一番の見分け方は尾びれを見ることです。アイナメは尾びれの先がまっすぐになっていますが、クジメは尾びれの先が扇状に丸まっています。アイナメかクジメかわからない時は尾びれを見てみましょう。
また、口の形も違いがあり、アイナメの唇は分厚く口そのものも大きいです。そして口を大きく開けます。対してクジメは口が小さく先細りのような感覚があります。同じサイズでも違いが歴然なので、口でも見分けることができます。
アイナメだと思って釣り上げた魚がクジメだったら悲しいですね。
アイナメの投げ釣りはとにかく楽しい!

出典:Pexels
アイナメの投げ釣りを知ってみていかがでしたか。
アイナメは最後まで激しく抵抗するので、アツいファイトを繰り広げてくれます。それだけを楽しみに真冬の寒い間にわざわざ釣り場に出かけて楽しむベテランもいます。
加えてアイナメ自体、北日本や真冬のあまり魚が釣れない時期に釣れるので、真冬の人気ターゲットにもなっています。
この記事をご覧になってくださっているあなたも、アイナメの投げ釣りを試してみては。