作成:2018.5.20 更新:2023.6.5
ちょい投げ釣りに食べれない外道はいない!釣れる魚を一挙紹介!
お手軽に始めることが出来る釣りの代名詞ともいえるのがちょい投げ釣り。子供さんでも簡単に出来て、しかも一番ボウズからも遠い釣りです。釣る楽しみを勉強するには最適のちょい投げ釣り!釣れる魚の種類、必要な道具などにスポットを当てます。
ちょい投げ釣りとは

「ちょい投げ釣り」とは、その名の通り堤防などから10メートル、20メートルの範囲で軽く投げて魚を狙うという釣りです。基本的には錘を付けて海底付近や根を狙う釣り。
釣具屋などにいくとロッドとリール、そして仕掛けまでがセットで販売されているものもあり、後はエサだけ!という状態になっています。
その時期に釣れる魚を全て狙っていくという釣りなので、「ちょい投げが出来るシーズン」というのは基本的にありません。いつでも好きな時に始めることが出来るのがちょい投げ釣りの良いところ。
ただ春から秋にかけてが一番釣れる魚種が多くなるので、初めて釣りを始めるならその時期がお勧めです。
ではまず、ちょい投げを始めるための基本的な道具や餌について考えてみましょう。
ちょい投げに必要な道具・仕掛けとは
ちょい投げ釣りで使用するのはロッド(竿)、リール、そして底を狙うための仕掛け。
天秤と呼ばれる、錘を付けるための仕掛け、そして錘、そしてハリスに針というセットがちょい投げ釣りの基本的な仕掛けですが、釣具屋で「ちょい投げよう仕掛けセット」でまとめて買うのが一番のおススメ。
錘だけ別で安く売られている仕掛けもあります。
その場合は5号から10号の錘だけ別に自分で購入しましょう。
もし波が高ければ15号程度まで必要になりますが、ちょい投げのフィールドは堤防内などなので、そこまで重い仕掛けを用意する必要もないでしょう。
ロッドとリールは「ちょい投げ専用」はありません。
何でも流用できるのがちょい投げ釣りの良いところ。
ただ小型の魚を狙う釣りなので、ロッドは柔らか目だとアタリが取りやすく、そしてバラシも少なくなります。
ちょい投げに必要な餌とは
ちょい投げ釣りで一番使われる餌はアオイソメ、もしくはジャリメ(もしくはイシゴカイ)でしょう。
両方とも一本まんまでは少し長すぎる場合が多く、2センチから5センチくらい垂らしたところで切る必要があります。
アオイソメは匂いが強く集魚効果に優れている点、そして小さいサイズでもある程度の太さがあるので針に仕掛けやすいという点がメリットです。
逆にイシゴカイは細く、少し針につけるのが難しい場合があります。
ただキスなどの口が小さい魚に関してはその小ささがメリットになり、魚がつついてきた時にアタリに合わせて針を魚に引っ掛けやすいといわれています。
その他、オキアミと呼ばれるエビの仲間も餌として使われることがあり、万能餌として知られています。
ちょい投げ釣りで釣れる魚を一挙紹介!
では実際にちょい投げではどんな魚を狙うことが出来るのでしょうか。
よく釣れる魚、時々釣れる魚、そして超レアな大物、はたまた釣れてしまうと困る魚までを詳しく説明していきます!
ちょい投げで一番釣れる魚種

ちょい投げの王道、キス
一番ちょい投げで狙われることが多い魚がキスではないでしょうか。
明確なアタリ、そして釣りやすさ、食べても美味しい魚ということで、釣りの醍醐味を味わう要素が凝縮された魚です。
温かい時期に釣れる魚で、堤防などの浅瀬で釣れるようになるのは5月ごろから(南の方であればもう少し早くから釣れ始めます)。ただ毎年接岸してくる時期は異なりますので、インターネットの情報などをよくチェックするようにしましょう。
数釣りといえば、ハゼ
キスと大体同じ時期に釣れ始めるのがハゼ。
トラハゼや普通のハゼなど種類が幾つかいますが、基本的に全て同じ味。
天ぷらやお吸い物にすると最高に美味しい魚です。
見てくれが悪く時々外道扱いされてしまうのが残念ですが、ハゼ狙いに絞れば時に100匹越えの爆釣も狙えます。
ちょい投げで釣れるロックフィッシュたち
お味噌汁の最高の具材となるのが根魚(ロックフィッシュ)と呼ばれる魚たち。
型が良ければお刺身や煮つけにも最高です。
カサゴ(場所によってはガシラなどとも呼ばれる)、アイナメ、メバルなどが代表例。
堤防のヘチを狙ったり、根の付近を探ってみましょう。
メゴチやベラだって美味しい魚!
何故か釣れるとガッカリされる残念な存在なのがメゴチ、そしてベラ…。
ネットの釣り動画などでも、「なんだベラかよ!」と可哀そうな扱いをされる魚たちです。
しかし実はいつも外道扱いされるこの二つの魚種も非常に美味しい魚なのです。
特にメゴチは天ぷらにするとキスよりも味がしっかりしています。
そしてベラは煮つけにも、新鮮だとお刺身にしても美味しい魚。熱帯魚っぽい見た目で若干損をしているかもしれません。
ちょい投げで時々釣れる魚種
さて、「これを釣りたい!」と本命に押されることは少ないものの釣れると嬉しい魚もいます。
本命のキスなどに交じって釣れてくることが多い魚種にはどんなものがあるでしょうか。
例えばアナゴ。
少し調理が難しいですが、おろす前にしっかり塩でぬめりを取ってから捌きましょう。骨をとってからお魚コンロで簡単に白焼きでも非常に美味しい魚です。
そしてエサ取り名人のカワハギもかかると嬉しい魚。
もしアタリはあるのに全然針にかからないと思ったら、試しに針の型を少し小さく、餌も小さくしてみましょう。つついてきていたカワハギを釣り上げることが出来るかもしれません。
アジが釣れることもあります。特に底から釣れるアジは時に尺(30センチ)に近いサイズになることも。美味しくお刺身でいただきましょう。
ちょい投げで釣れる可能性のあるレア度満点の大物魚種とは

なかなか釣れないレア度のマックスを100として、低いレア度の魚から見ていきましょう。
ただ、低いレア度だったとしても釣れた時の喜びはひとしおです!
レア度65、ルアー釣りの人気者シーバスをちょい投げで
レア度のだいたい65くらいに位置するのがシーバス(あくまで筆者の主観オンリー)。30センチくらいまでのセイゴサイズなら抜き上げられますが、それ以上大きいものが釣れてしまった場合はタモが必要になるかもしれません(以下に登場する魚たちも殆どそうですが…)。
もし持っていなければ、近くにいる釣り客にヘルプを求めましょう。
釣れた場合の料理はお刺身、塩焼きやムニエルが堅い選択肢です。
レア度のレベル80!チヌ、別名クロダイの引きを楽しめ!
レベル80くらいにチヌ、別名クロダイ。
特徴的な引きは一回味わうと病みつきになります。実際ちょい投げしかしていなかった釣り人がチヌを釣りあげて、そこからチヌ釣りにのめり込んでいったという話も。
皮を付けたまま火で軽く炙って冷水ですぐに冷やす、炙り刺身がお勧め。
レア度100!日本の魚界の王者、マダイ
レア度100に位置するのが、ある意味日本の魚界の王者とも言える魚、マダイです。
実は筆者も一度だけ日本海のとある堤防で、ちょい投げの仕掛けで60センチのマダイを釣りあげたことがあります。驚きすぎて腰が抜けました。
ただ実はマダイ、またはその仲間のチダイの小型サイズは場所によってはちょくちょく上がることもあるらしい…。
それでもやはり、釣れた時の喜びは抜群!それがマダイの魅力です。
ちょい投げで時々釣れる、毒持ちで困りものの魚種とは
堤防からの釣りで時々上がるのが毒魚の皆さん。
殆どが背びれなどに毒入りの棘を持っているタイプです。
よく魚を知っている人でなければ、基本的に上がってくる魚は直接手で触らないようにするのが一番安全です。
特にロックフィッシュなどは毒がなくても棘が刺さりやすいこともあるので、メゴチバサミなどを利用するようにしましょう。
群れで動く「キモイやつ」、ゴンズイ

ぱっと見てドジョウに似ているこの魚。
堤防の足元をもやもやとした黒い塊が動いているなと思ったらゴンズイかもしれません。
子アジなどの群れと違って、ゴンズイは本当に群れが一つの塊になって動いています。
間違っても群れに手を突っ込むこと、釣れても直接触ることは避けてください。
ただ、棘さえとればこれも美味しい魚。
天ぷらやドジョウのように白焼きなどもお酒の肴になります。
カサゴに似てるので要注意!オコゼ

オコゼは一見するとカサゴと見間違うことがあります。
同じ根魚系の魚ですが、背びれがひときわ大きく、そして毒を持っています。
その仲間のオニオコゼも含め、これらも食べるととても美味しい魚。
京都の料亭などではお吸い物の具材などに使われます。
それ以外のポピュラーな毒魚の皆さん
背びれではなく尾にキツイ毒を持っているのがエイ。特にアカエイは人の生死にかかわるほどの毒を持ちます。
ちなみに筆者の故郷、北海道では「カスべ」という美味しい料理になります。
それからフグ。これは美味しいと分かっていても自分で調理することは出来ません。リリースが妥当な判断となります。
上述した他の魚も含め、棘や尾に毒を持つ魚を安全に処理して持ち帰ることは勿論できます。
ですが、棘は体から切り離された後も毒の効果は落ちません。
誰かが裸足で歩く可能性もある堤防などに切り離した棘などをそのまま放置しないようにだけ、気をつけましょう。
まとめ
いかがでしょうか、ちょい投げが持つ可能性の広さは、様々な釣りのジャンルの中でも抜群に広いものです。
釣れると困ってしまう魚もいましたが、それでも基本的に釣れる魚はすべて美味しく食べれるというのも嬉しいところです。
ゴルフと釣りは金持ちの遊び!とはよく言われること。確かに釣りもかけようと思えばいくらでもお金を使うことが出来ます。しかしこのちょい投げ釣りは、3千円くらいのセットを買った後はひたすら餌代だけしか減りません。
ファミリーフィッシングで一番試してほしい釣りの一つ「ちょい投げ釣り」で、その日の夜ご飯を豪勢に彩りましょう!