作成:2018.10.11 更新:2022.6.30
関西の船タチウオ釣り!テンヤタチウオの釣り方とタックルを紹介!
タチウオの人気が非常に高い関西では、大阪湾を中心に船タチウオ釣りが盛んです。関西の船タチウオ釣りの主流はテンヤというアイテムを使ったテンヤ釣り。このページではテンヤ釣りのタックル、釣り方、お役立ち情報までまとめてご紹介します。
目次
関西のタチウオ釣り人気とその釣り方

出典:Visual hunt
関西、特に大阪湾ではタチウオ釣りが盛んです。
それは、大阪湾の特に西部、明石海峡を中心としたエリアはマイワシ、イカナゴと言ったタチウオのエサとなる小魚が豊富に存在し、潮の流れと合間って、タチウオの豊富な漁場となっているからです。
そもそも西日本では、昔からテンヤというハリのチモトにオモリを付けた釣具でのタチウオ漁が盛んに行われており、タチウオのテンヤ釣りが盛んになる下地がありました。
そこにルアーフィッシングの流行からタチウオをジギングで釣る方も増えていますが、現在でも船タチウオ釣りの定番といえば、テンヤ釣りになります。
タチウオは秋に越冬と産卵に備え身を太らせることから、秋を中心として、夏~冬まで長いシーズンで釣ることができます。
このページでは、関西の船タチウオ釣り、特にテンヤ釣りに焦点をあててご紹介していきます。
関西での船タチウオ釣り、テンヤタチウオのタックル

出典:DAIWA
それでは、ここから関西での船タチウオ釣り、テンヤタチウオのタックルについてご紹介します。
タチウオ釣りの人気から、テンヤタチウオ専用のロッド、リールなども販売されています。
専用のものはそれぞれのタチウオ釣りで求められる性能を備えているので、おすすめです。
テンヤ釣りのロッドは2つの調子を考慮
ダイワ アナリスター テンヤタチウオ 82-180・R
全長(m):1.8
継数(本):2
仕舞(cm):95
自重(g):112
錘負荷(号):40-100
テンヤ負荷(号):30-60
適合クランプサイズ:SSS
関西のテンヤタチウオ釣りでは、タチウオの活性に合わせて2本のロッドがあるとベストです。
タチウオの活性が高く、アタリがたくさん出るときは掛け調子のロッド、タチウオの活性が低く、エサをタチウオにしっかりと喰わせる必要があるときは乗せ調子のロッド、という具合です。
掛け調子のロッドは、タチウオのアタリに鋭くアワセたいので1.7m前後の扱いやすい長さ、調子は8:2の先調子。
食わせ調子のロッドは、長さが2m前後、7:3調子で胴はしっかりと残り、食いこみをよくしたロッドを使います。
上記のダイワ「アナリスター」シリーズのテンヤタチウオは、テンヤタチウオでスタンダードな掛け調子にあわせた8:2の調子、喰わせることも考慮して竿は長めにしつらえられたおすすむの竿です。
オモリ負荷は40-100号、テンヤの号数は30-60号もあれば十分です。
テンヤ釣りのリールは軽量がおすすめ
シマノ プレイズ 600
ギア比:5.5
最大ドラグ力(kg):5.0
自重(g):470
糸巻量:PE[タナトル](号-m) 2-300、3-200、4-150 / フロロ(号-m) 3-210、4-160
最大巻上長(cm/ハンドル1回転):59
関西での船のテンヤタチウオ釣りのリールは、手巻きリールでも電動リールでも構いません。
ポイントは、終日ロッドを扱うために、疲れにくく片手でも操作できるような重量であること。ですので、小型の両軸リールまたは小型の電動リールがベストです。
上記のシマノ「シマノ プレイズ 600」は、軽量かつコンパクトで片手操作が可能な電動リールでおすすめの1品です。
テンヤタチウオのライン
ラインは強度のあるPEラインを使います。
太さは2号、長さは200-300mを用います。長さはタナの深さで変更し、ポイントのタナが100m近いなど水深の深い場所であるときは、余裕をもって多目に巻いておきましょう。
テンヤタチウオ釣りの釣り方

出典:Visual hunt
関西の定番とも言える、テンヤ釣りの釣り方をご紹介します。ハリについたエサを喰わせるのではなく、エサによってきたタチウオを引っ掛ける釣り方です。
テンヤタチウオは関西で古くから行われている釣り方です。
以前は、ロッドも長く胴の残るものを使い、船の縁にロッドをおいて底から5mほど巻き上げたところで仕掛けをとめ、喰いを待つ釣り方でした。

出典:Visual hunt
テンヤタチウオの釣り方① キャスト後、誘いまで
現在では、ショートロッドを使い、シャクリとリールの巻き上げを絡めてタチウオを誘う誘い釣りがメインになっています。
まずは、キャストしたあとに一旦海底まで仕掛けを落として、そのあとゆっくりと巻き上げていきます。タナは底層~中層にかけて。時間帯や時期によってはかなり上の方になるときもあります。
テンヤを底に落としたら、スロー巻きで巻き上げていきます。
ここからタチウオを誘っていくのですが、基本的には2パターン。
1つは、ただ巻きと言われる方法です。
底についた後、文字通りゆっくりと巻き上げていきます。巻き上げる速度は、一般的にタチウオの活性が高いときは早く、活性が低いときは遅く巻くのがよいとされています。
もう1つは、ストップ&ゴーと呼ばれる釣り方です。
リールを巻く、止める、巻くという動作を繰り返し、テンヤを上下に動かすことでタチウオを誘います。一般的にタチウオの活性がよい時に効果を発揮します。

出典:Visual hunt
テンヤタチウオの釣り方② アタリからアワセまで
タチウオのアタリは様々ですが、始めは「コツコツ」とした小さなアタリが多いです。
タチウオテンヤはここからが肝心で、アタリがでたらさらに上へ上へとタチウオを誘います。誘い方はただ巻きやストップ&ゴーを基本にさまざま。小さいアタリが続き、タチウオがエサを喰ってロッドにタチウオの重みが乗りグッと引き込まれれば、ようやく本アタリです。
この本アタリが出た瞬間にロッドをあげてアワセます。掛かればガツンと強い引きがきます。ハリがかかったら、リールを中速よりも少し早く巻いていきましょう。

出典:Visual hunt
テンヤタチウオの釣り方③ 引き上げ時の注意点
タチウオが水面にまで上がってくれば、船上に引き上げるだけなのですが、このとき竿で引き上げるとテンヤが飛んできてしまったりと大変危険です。必ず糸を持って引き上げるか、タモを使って上げましょう。
テンヤタチウオの仕掛けを紹介

出典:シマノ
ここからは、関西の船タチウオ釣りで主流テンヤタチウオについて、その仕掛けをご紹介します。テンヤ釣りは名前にも入っている釣具、「テンヤ」が特徴的ですが、仕掛けの作りはとてもシンプルで、アイテムも手軽に購入できるものです。
ここからは関西で定番のテンヤ釣りについて紹介します。
テンヤ釣りの仕掛けはとてもシンプルで、道糸の先にスナップサルカンでリーダーを繋げ、さらにその先にテンヤを結びます。それぞれに特徴と注意点があるので、以下の部分で解説します。
テンヤ
テンヤ釣りで特徴的なのがこのテンヤです。
魚の形をしているのがオモリで、魚の胴体の部分が空洞になっていて、この部分にエサのイワシを指し、テンヤ付属のステン線で巻いて固定します。
テンヤの重さは40号ほど。色はタチウオの活性が強い時は明るい色を、12-3月の低水温期はタチウオになるべく違和感を与えないよう、下の商品のような穏やかな色またはナチュラル系のカラーリングをしようします。
販売されているテンヤにはエサを巻くワイヤーが備わっているものと備わっていないものがあります。
もしついていなくても、下記のようなエサ巻き用のワイヤーも販売されています。
リーダー
道糸の先につけるのはリーダーです。
リーダーにはナイロンかフロロカーボンのリーダーを1mほどつけておきます。太さはナイロンであれば10号ほど、フロロカーボンであれば8号ほど。釣り船により指定がある場合はそれに準じます。
餌について

出典:Visual hunt
関西の船タチウオテンヤ釣りでのエサはイワシの一本つけが定番です。
イワシの付け方は、テンヤの胴体の部分についている剣という尖った部分にイワシを差し込み、テンヤに備わっているハリがねで巻いて固定します。固定の程度はイワシの胴から頭にかけてはイワシがテンヤから外れないようにしっかりと、尾に近い部分はタチウオに誘いが入れられるように少しゆるめに巻くのがおすすめです。
大阪湾を中心とした関西船タチウオ釣りのポイント

出典:Visual hunt
船タチウオ釣りのシーズン初めの夏の水温の高い間は、大阪湾の中央からやや北西側の、水深60~70mラインの神戸から須磨沖を中心としたエリアが中心となります。
季節が流れ、水温も下がってくるにつれ、ポイントは南側へ水深も深い方へと移り、最終的には淡路島の洲本沖、大阪湾でも水深90mの深いところで釣れるようになってきます。
大阪湾の大阪~和歌山にかけても大阪北港、泉佐野、加太などに良漁場があります。
タチウオ釣りのお供に

出典:Visual hunt
クーラーボックス
ダイワクーラーボックスプロバイザーHDZSS2700シャンパンゴールド
容量:27リットル
自重(kg):6.3 ※ハンドル含む
内寸(cm):25×43×25
外寸(cm):35×57.5×34
カラー:シャンパンゴールド
基本的ですが、まずはクーラーボックス。
釣ったタチウオを保存したり、エサや飲食するものをいれておくにも用います。20Lクラスのものだと数が釣れたときにも対応でき、便利です。
プライヤー
ゴールデンミーン(GoldenMean)GMマイクロプライヤーネイビー
カラー:ネイビー
全長:85mm
自重:17.5g
#00~2のスプリットリングに対応したマイクロスプリットリングオープナー
タチウオをハリから外すためのツールです。上記商品のように先の尖ったプライヤーだとジグの着脱にも使えて重宝します。
タッパー
テンヤ釣りの場合、テンヤにイワシをつけた後にそのままにしておくと干からびてしまいます。エサの保存のためにタッパー類があると便利です。
この釣り方で釣れる魚たち
関西の船タチウオ釣りが盛んな場所は、多くの魚のエサとなる小魚がたくさんいる良漁場なので、タチウオの他にさまざまな魚が釣れたりします。サワラや真鯛、シーバスや時にはブリなど本当に多種。良漁場ならではのもう1つの楽しみですね。
関西の船タチウオ釣りはテンヤタチウオで楽しもう
もともとタチウオをテンヤで釣る下地のあった関西では、現在も船でのテンヤタチウオが盛んです。タチウオをテンヤで引っ掛けて釣るゲーム性、群れにあたれば数も出る楽しさは釣り人の心を引き付けます。さらには仕掛けも簡素化され、多くの人が楽しめるようになってきました。
テンヤタチウオ釣りには専用タックルがあり、仕掛けもシンプルなので参加しやすいです。釣り方には基本的なところから奥深いところもあるので、楽しみは尽きません。是非、みなさんも関西での船タチウオ釣りを楽しんでみませんか?

出典:Visual hunt