作成:2018.10.6 更新:2023.2.4
チヌ(クロダイ)のぶっこみ釣り!基本の知識からコツまで徹底解説
チヌ(クロダイ)のぶっこみ釣りを基本から釣果を伸ばすテクニックまで徹底解説!ぶっこみ釣りに使うタックルは?餌は?仕掛けは?そんな疑問を全て解決します!ぶっこみ釣りに特化して深堀しました。是非参考にしてください。
目次
チヌ(クロダイ)をぶっこみで釣る

出典:visualhunt
チヌのぶっこみ釣りは、ウキを使わずに狙ったポイントに仕掛けを投入しピンポイントでチヌが喰ってくるのを待つ釣りです。ぶっこみ釣りは一度仕掛けを投入したら、待つ時間があり、のんびりと釣りを楽しみたい時におすすめです。
だだし、ぶっこみ釣りでチヌが掛かるときは大物が多く、竿が持っていかれるくらいの突っ込みがあります。竿が大きくしなったら、エキサイティングな瞬間が訪れます。
チヌ(クロダイ)のぶっこみ釣り時期
チヌは夏から秋がベストシーズンといわれます。実際にはチヌを狙う専門の釣り師は1年中チヌを狙っています。各シーズンごとの狙い目を紹介します。
春~初夏 | のっこみ期 | 産卵のため大型が接岸 |
---|---|---|
夏~秋 | ベストシーズン | 水温上がり高活性 |
秋~初冬 | 秋の荒食い | 落ちの準備 |
チヌ(クロダイ)が釣れるポイント
チヌは海水と淡水が混じり合う汽水域に多く生息しています。チヌの餌となるイガイ、フジツボ、甲殻類が繁殖しやすいからです。河口部には、川から運ばれてきたプランクトンが大量に浮遊し、プランクトンを餌にする、貝類が成長し、それを餌にするチヌが生息するという食物連鎖です。
チヌ(クロダイ)ぶっこみ釣りに使うタックルを解説

出典:visualhunt
チヌのぶっこみ釣りにはどんなタックルを選べばよいのでしょうか?投げ竿を使う?それとも磯竿?ぶっこみ釣りのベストタックルを紹介します。
ぶっこみと投げ釣りは狙う距離が違う
投げ釣りは、遠くのポイントを攻略する遠投を基本とします。その為タックルも「遠くへ飛ぶ」ことを基本的コンセプトにします。
反面ぶっこみ釣りは、遠投する事は考えていません。それほど遠くではない数十メートル以内の近いポイントを狙います。近いポイントまでしか投げないので、チヌが掛かった後のやり取りも楽しめ、針の掛が良い「柔らかな竿」が好まれます。
【ロッド編】チヌ(クロダイ)のぶっこみ釣りは磯竿
チヌのぶっこみ釣りは磯竿が面白いです。竿先が柔らかいので、チヌとのやり取りを楽しめる上に、食い込みの良さもあります。置き竿スタイルなので食い込みの良さは重要ですね。
磯竿は非常に柔らかくおもり負荷の小さい1号竿から、3号以上の遠投モデルまであります。
ぶっこみ釣りでは、大物も視野に入れた3号~5号の磯竿の遠投モデルを使います。
ロッドの基本スペック
竿タイプ | 磯竿遠投モデル |
---|---|
号数 | 3号遠投~5号遠投 |
長さ | 5.3m |
磯竿の号数はハリスの太さ
磯竿の号数は使用できるハリスの太さをあらわしています。おもりの負荷ではない点が注意が必要です。3号の竿は3号のハリスがベストバランスという事です。
各号数のおもり負荷を表にしましたので参考にしてください。ダイワの磯竿シリーズ「リーガル」の数値です。
3号遠投 | 5号~10号 |
---|---|
4号遠投 | 10号~15号 |
5号遠投 | 12号~20号 |
リーガル ~堤防釣りから沖磯釣行までこなせる実力派~
出典:http://www.daiwa.com/jp/fishing/item/rod/iso_rod/regal_2014/index.html
「入門ロッド」Daiwaリバティークラブ
ダイワ(Daiwa)磯竿スピニングリバティクラブ磯風3-53遠投・K釣り竿
ロッド(釣り竿)タイプ:スピニング 磯竿
主なターゲット:メジナ マダイ ワカシ サバ
標準全長:5.31m / 仕舞:102cm
継数:6本
自重:315g
先径:1.5mm
元径:22.1mm
Daiwa製の入門竿でコストパフォーマンスの高い竿です。磯から堤防まで幅広く対応します。これから色々な釣りにチャレンジしたい方におすすめです。
「ミドルクラス」Daiwaリーガル
ダイワ(Daiwa)磯竿スピニングリーガル4-53遠投釣り竿
ロッド(釣り竿)タイプ:スピニング 磯竿
主なターゲット:メジナ マダイ カンパチ ヒラマサ ブリ ワラサ アジ サバ
標準全長:5.30m / 仕舞:103cm
継数:6本
標準自重:355g
先径:1.5mm
元径:26.3mm
堤防からちょっとした磯までいろいろ応用できる使い勝手の良い万能タイプのロッド。ベテラン釣り師が満足できる性能とコストパフォーマンスの良さが高評価のロッドです。
更にロッドのことを知りたい方に向けた「ぶっこみ釣りのロッド」をまとめた記事があります。
【リール編】スピニングリールがおすすめ
ぶっこみ釣りのリールはスピニングリールの3000番が相場です。より大物を視野に入れた場合は4000番を使います。
置き竿をでの釣りなので、ドラグを緩めた状態であたりを待ちます。ドラグの絞めたり緩めたりが、ワンタッチでできるドラグフリーのリールもおすすめです。
ダイワ レブロス LT3000D-C
ギア比:5.3
1回転巻取り長(cm):80
標準自重(g):230
最大ドラグ力(kg):10.0
標準糸巻量(ナイロン lb-m):10-260/12-200/16-150
標準糸巻量(ブレイド 号-m):1.2-430/1.5-300/2.0-230
ダイワ(Daiwa)スピニングリール17ウインドキャスト4000QD
スピニングリールサイズ:4000
主なターゲット:キス カレイ アイナメ ベラ ハゼ
付属品:リールバッグ/ゴムシート/調整ワッシャー
標準巻糸量 ナイロン(号-m):4-250、5-200、6-150
自重:630g
巻取り長さ(ハンドル1回転あたり):82cm
ダイワのQD(クイックドラグ機能)が付いたモデルです。パワーと遠投性を両立したコストパフォーマンスの高いアイテムです。
【ライン編】ナイロン派とPEライン派
ラインはナイロンラインを使う人とPEラインを使う人がいます。両方のラインに特徴がありどちらを使うかは好みになります。これから始める方は扱いやすいナイロンラインから始めることをおすすめします。
PEラインの特長
耐久性が高くラインの伸びが小さい点があげられます。ラインの伸びが小さいので、ラインを張っていけば超高感度であたりがわかります。
ただし、高感度であたりを感じられるのは逆の効果もあり、餌の食い込みに違和感を感じられてしまう可能性もあります。
置き竿で向こう合わせ(魚が勝手に針に掛かる)に頼らざるを得ない釣りなので、ラインの伸びが無いことを理由にPEラインを避ける釣り師は沢山います。
ナイロンラインの特長
ナイロンラインは伸びが大きいラインです。ナイロンラインを手にもって引っ張ると確かに伸びます。
手に持った1m程度のラインでさえ、伸びを感じる事が出来るので、数十メートルのラインが伸びる長さは相当なものになるはずです。
柔らかで伸びのあるナイロンラインは食い込みに違和感を感じさせません。ハリに掛かるとチヌは突っ込みを見せます。チヌに引っ張られたラインは伸縮性で大きく伸び、そして戻ろうとします。この戻ろうとする力が自然な合わせとなり向こう合わせで強力にフッキングするのです。
チヌ(クロダイ)のぶっこみ仕掛けはシンプル

出典:visualhunt
チヌのぶっこみ仕掛けはシンプルで簡単です。既製品しか使ったことが無いという人にも自作の仕掛けにチャレンジするもってこいの仕掛けです。
ラインに中通しおもりを通す、より戻しを挟みフロロカーボンのラインを結び、チヌ針を付ける。これだけで仕掛けは完成です。
自作の仕掛けは、釣りの楽しみも増えとても奥が深いです。是非チャレンジしてみてください。
おもりは「ゴム管付き中通し」を使う
ゴム管付き中通しおもりをラインに通して使います。ゴム管はラインの損傷を防ぐためです。固定おもりではあたりがわからないので、必ず中通しおもりを使います。
中通しおもりには、丸玉型やなつめ型などがありますが、おたふく型を使うことが多いです。
ハリスは1.5m程度
ハリスはフロロカーボン製で1.5m程度です。フロロカーボンは擦れや強度が強く、腰がありシャキッとしています。ラインは視認性が良いカラーを使い、ハリスは目立たない透明やグレーを使います。4号で1.5m程度の長さを取ります。
チヌ(クロダイ)を狙うならチヌ針
チヌをターゲットにするなら、ハリはチヌ針です。チヌ針以外では丸セイゴ針も使われます。チヌ針のサイズは4号前後です。
チヌ(クロダイ)の餌は万能餌か専門餌

出典:foter
餌は青イソメなどの虫系のが万能餌としてよく使われます。虫系の餌は万能餌なので、ぶっこみ五目釣りで何が釣れるかお楽しみ!という釣りには最適の餌です。
虫系に並ぶ万能餌にオキアミがあります。オキアミも実績は抜群です。
ただし、万能餌はエサ取りの被害にも合いやすいので、餌の管理には気を使わなければいけません。
イソメは切るのがポイント
イソメは切ると白っぽい体液が出てきます。あの体液の臭いに魚は敏感に反応します。たらしの先は切って体液を出して臭いで魚を呼びます。
イソメは房掛けでアピール
イソメは3匹程度を房掛けにしてアピールします。ぶっこみ釣りは大物を狙うことが多いので、餌も大きく強くアピールします。また、弱ってきたらどんどん交換します。
キスやハゼを釣るときは、小さく切ってハリにさしますが、ぶっこみ釣りには大きく大胆に房掛けです。
チヌ(クロダイ)を専門に狙う餌
カニ、ボケにも実績が高いです。カニは岩陰に潜り根掛かりの原因にもなりますので片方の足を取ってしまうなど対策が必要です。
大物狙いなら「ザリガニ」が有効です。あたりがあれば大物確実なので目が離せません。
現地調達の餌にフナムシがあります。フナムシはチヌの実績が高く古くから有効な餌として知られています。
チヌ(クロダイ)ぶっこみ釣り釣果を上げるコツ

出典:foter
ぶっこみ釣りは狙ったポイントに仕掛けを投入したら待つ釣りです。竿は一本でもいいですが2本以上出した方が釣果は上がります。
ぶっこみ釣りで釣果を上げるためのポイントを説明します。
狙うポイントは変化のある所
チヌに限らず魚は変化のある所を好みます。かけ上りで急に深さが変わるところや、岩礁の周りは好ポイントです。海藻があればなおさら良いです。
堤防の先端など潮通しの良い所がおすすめです。湾内の奥深くは潮の流れが弱く大物が釣れる可能性は低くなります。
仕掛けを投入しあたりを待ちます。あたりが無ければ餌を引いてチヌを誘います。ごつごつした感触があったら、そこは海底の変化がある場所です。しばらく置いて様子をみます。
ドラグは緩めておく
竿は置き竿なのでドラグは緩めておきます。不意に大物が掛かって竿を持っていかれないようにするためです。ぶっこみ釣りは竿をもっていくほどの大物が釣れることがあるのです!
釣れないときは誘ってみる
あたりが無い時は数メートル巻いて誘ってみます。ラインをしっかり張り、あたりを取りやすくするのと餌を魚にアピールする目的です。ごつごつした感覚があれば海底の変化の合図です。変化を感じたらチヌがそこにいる合図かもしれません。
10分に一度くらいは上げてみる
餌が無かったり弱っていたりしますので10分に一度くらいは上げてみます。イソメなどの万能餌の場合は特に餌の管理をしっかりしないといけません。
逆に、カニやザリガニをエサにした時は間隔を長くすることができます。
釣果を上げるコツはこれ!
釣果を上げるコツを簡単にまとめてみます。先程までに紹介したものなので復習の意味で頭に叩き込んでください。これを釣り場で実践できれば釣果は上がります。
- 虫系は房掛け。切って臭いを出す
- 元気な餌で強力アピール
- リールを巻いて誘いをかける
- 変化のある所を狙う。岩礁帯や海藻付近
- 狙うポイントは潮の流れが重要。堤防の先がいい
これは便利!ぶっこみ釣りの道具たち

出典:foter
ぶっこみ釣りには竿置きは絶対欲しいですね。2本以上の竿を出すなら尚更です。安定して竿を置いておけますし、竿に傷をつけることもありません。
竿置きは必須です!
タカミヤ H.BCONCEPT アルミ三脚3段 CM-379
全伸長:約127cm
仕舞長さ:約56cm
使用時の高さ(オモリ2kg負荷時):1段/約51cm、2段/約81cm、3段/約111cm
主素材:アルミニウム
竿置きとセットで使う水汲みバケツ
竿置きの中心部にはバケツをひっかけるフックがついています。
フックに水を入れたバケツを掛けておくと、水の重さで安定して使うことができます。
大物を釣りたいなら断然夜釣り

出典:foter
ぶっこみ釣りで大物を釣りたいなら、断然夜釣りがおすすめです。日中は警戒心の強いチヌも夜は活性が上がります。
またチヌ以外の外道も活性が上がり大物が釣れることがあります。
主な外道に、シーバス、真鯛、ヒラメ、マゴチ、アイナメ、カサゴ等が釣れます。
ルミカ ギョギョライト ワンタッチ M (3枚セット)
仕様:1本入り(乾燥剤入)
付属品:絡み防止リング付
サイズ: 11×9×48mm
重量:2.70g
発光時間:4時間
夜釣りは竿先のあたりが見にくいです。
そんなときは竿先ライトがとても便利です。
視認性が良くワンタッチで竿先に装着が可能です。
チヌ(クロダイ)のぶっこみ釣りは楽しい
チヌのぶっこみ釣りは、仕掛けを投入したら待つ時間がある釣りです。のんびりリラックスした釣りがしたい人には最適です。
ただし、チヌが掛かれば大物の可能性が高く、一気にヒートアップします。竿先がギューンと引き込まれると心臓もギュッと掴まれたようになります。急いで竿のもとに行き大きく合わせる。ドンと伝わる大物の感触は格別です。
ぶっこみ釣りは熟練の技術が無くてもチヌが釣れる釣法です。是非チヌのぶっこみ釣りを楽しんでみてください。