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思わぬ大物や高級魚も!泳がせ釣りで使用する餌とその特徴ついて

小魚を餌にしてさらなる大物を狙うロマンに満ちた泳がせ釣りは、餌の種類も豊富で、上手く使い分けることで釣果も変わります。そこで今回は泳がせ釣りの餌についてまとめてみました。

泳がせ釣りで使われる餌とその特徴について

泳がせ釣りとは、小さな魚を大きな魚が捕食するという自然界における食物連鎖を生かした釣りで、仕掛けも非常にシンプルで誰でも手軽に大物を狙うことが出来ます。
また、生きた魚を餌にする為に、ルアー釣りのように自分でアクションを加える必要がなく、本命が居れば高いヒット率を誇る釣りでもあります。
メインターゲットはハマチやカンパチ、根魚やヒラメなどですが、魚食魚であれば何でも狙うことができ、餌の種類も非常に多彩で状況によって使い分ける必要もあります。
ここからは具体例を挙げながら、それぞれの餌について解説します。

泳がせ釣りの餌について

泳がせ釣りではターゲットや状況によって使用する餌は大きく異なりますが、代表的なものであればアジ類、イワシ類、サバ・カツオ類、キス・メゴチ類、イカ類などが挙げられます。
上記の中でもアジ類やイワシ類に関してはショア・オフショアを問わず幅広く使用されて、狙えるターゲットも非常に多彩です。

餌1…アジ類(マアジ・マルアジ・ムロアジ)

アジ類は泳がせ釣りでショア・オフショアを問わず基本的かつ有効な餌です。
青物から根魚まで幅広く狙えて、相手が80㎝を超えるような大型魚(ブリや大型ヒラメなど)の場合はアジのサイズを大きくすることで的を絞って狙うことも可能です。
年間を通して入手もしやすく、生命力も比較的強いので使い勝手も良いです。
マアジ・マルアジともに使えますが、マルアジの方がスリムな体型で飲み込みやすく泳ぎも活発なので食いは良いです。
また、船からの大物狙いでは40㎝級のムロアジを使って狙う場合が多く、汎用性が高いのもこの餌の特徴です。
短所としては、本命の低活性時は食い込みが悪いことが多々あるので、アジのサイズを小さくするなどして対応しましょう。

餌2…イワシ類(ウルメイワシ・マイワシ)

イワシ類は生きた手頃な大きさのものを入手するのが困難な反面、食い込みが抜群に良いのでまさに特効餌と言えます。
特に他の餌ではなかなかアタリが出ない、もしくは食い込まないような状況でもイワシに変えれば即ヒットすることも珍しくありませんし、ショア・オフショアや対象魚を問わず効果を発揮します。
しかし、生命力が非常に弱いので仮に入手できても保管が難しいのと、特に海底付近で泳がせると様々な魚がヒットしてくるので特定の魚種を狙うことが難しいという短所があります。

餌3…サバ類、カツオ類

サバ類はショアからであれば大型青物や根魚などを狙うのに使用することもありますが、やはりオフショアで1メートルを超えるカンパチやヒラマサなどの大型青物やクエ、マハタといった大型根魚を狙う際に30~50㎝ほどのものを使用することが多いです。
カツオ類に関しては上記のオフショアでの大物狙いに完全に特化した餌と言えます。
サバやカツオは群れの反応を船長が探して釣れるので入手難易度もその分下がり、針に掛けてからも広範囲を泳ぎ回るので優れたアピール力があるという点や、餌が大きいので本命以外の魚を避けられるという長所があります。
その反面、基本的に弱るのが早く高水温時期などは泳ぎも鈍くすぐに使えなくなるという短所があります。

餌4…キス、メゴチ類

キスやメゴチは汎用性は決して高くありませんが、砂浜からヒラメやマゴチを狙う際に大変効果的です。
また、入手も比較的簡単で同じ釣り場で本命と同時に狙えるので、保管方法にそれほど気を使わなくても良いという長所があります。
餌に使用する場合は、大きすぎると食いが悪いのでピンギスのような小型のものがあると良いです。

餌5…イカ類(ケンサキイカ・スルメイカ・アオリイカ・その他)

イカ類は手軽に入手できる餌では決してありませんが、ショア・オフショアを問わず1発大物を狙うのであれば手に入れば絶対に使いたい餌と言えます。
特に手頃な大きさの生きたアオリイカは、ブリやカンパチ、ヒラマサといった大型青物や大型根魚にとっては最高の餌となり、他の餌では見向きもしない状況でも1発でヒットすることも珍しくありません。
短所としては特にショアからの場合、自分で釣って入手するしかないというハードルの高さが挙げられます。
しかし、繰り返しにはなりますがその入手難易度を補って余りある餌と断言出来るので、覚えておいて損はありません。

釣果を出す上でこだわりたい餌の付け方

泳がせ釣りは「餌の泳ぎ」が釣果に直結するので、餌の付け方は大変重要です。
付け方の種類自体は多くはありませんが、それぞれにどのような長所や短所があるのかを理解して実釣に活かして下さい。

付け方1…鼻掛け

鼻掛けは泳がせ釣りの基本となり、鼻の片方の穴から針を入れてもう片方の穴から針先を抜きます。
長所としては泳ぎが非常に良く弱りも遅いので長時間アピール出来て、浅場~深場を問わず使用できる点が挙げられます。
しかし、慣れないと針のスッポ抜けが多いので、知らぬ間に餌が逃げてしまい手返しが悪くなる点や、本命が近づいて餌が激しく暴れた際にも外れやすいという点が挙げられます。

付け方2…アゴ掛け

アゴ掛けは魚の下アゴから針を入れてそのまま上アゴを貫く付け方で、しっかりと固定されるので餌の針外れが非常に少ないという点が長所なので、ショアからであればエサだけを取られる時やオフショアであれば餌の針外れが重なれば大きな時間のロスとなる100メートルを超えるような深場を釣る時におすすめです。
短所としては針が深く掛かる分、どうしても弱りが早いという点が挙げられます。

付け方3…背掛け

背掛けは文字通り餌の背中の片方から針先を入れてもう片方へ貫通させる掛け方です。
付け方も非常に簡単で、慣れない人でもすぐに出来てしっかり固定できるのでショアから遠投したい場合にも使えます。
ちなみに、ショア・オフショア問わずこの付け方には2種類存在し、オモリを付けずに自由に広範囲を泳がせたい場合は背中の前半分(頭部に近い箇所)に刺して、少しでも深く潜らせたいという場合は後ろ半分に刺すと良いです。
短所としては、どうしても仕掛けを沈める際に餌に掛かる抵抗が大きくなることが挙げられるので、オフショアで深場を攻めるような釣りでは使わない方が良いです。

付け方4…チョン掛け(イカ類のみ)

こちらはイカ類専門の掛け方で、イカの胴体の先端部を掬うようにして針を刺します。
この付け方であればすぐに針を掛けることが出来て、弱りも遅いので長時間アピール出来ます。
短所としてはショアから遠投して使用する場合は、緩やかに投入しなければ着水までに外れやすいという点が挙げられます。

付け方5…目通し(餌だけ取られる状況が続くときにおすすめ)

これまで紹介した付け方で餌だけ取られて針掛かりしないという場合や、少し難易度が高くてもさらに餌が弱らない付け方が知りたいという場合におすすめなのが目通しです。
こちらは目通し針とゴムバンド(輪っか状になったPEでも可)という専門の道具が必要となり、まず輪っか状のバンドの片方を針先に引っ掛けてもう片方を目通し針にセットします。
そして、目通し針を魚の目の一番上に横から刺して貫通させます。
この時にセットしたバンドも針先と一緒に貫通する形となるので、目通し針からバンドを外して釣り針の先に掛けます。(この時点で魚体を貫通したバンドの両端が釣り針の先に引っ掛かった状態となります)
その後、針先を時計回りにねじって針先が頭の上にまで来たら、バンドの隙間に針を引っ掛けて固定すれば完成です。
この方法であれば針が餌を一切貫通しないので弱りが遅く、バンドで強力に固定しているので餌だけ取られるということも激減します。
短所としては少し述べたように素早く付けられるようになるまで、少し時間が掛かるという点と専用の道具を購入しなければならないという点が挙げられます。

結局どの餌がおすすめ?

入手のしやすさと使い勝手の良さを考慮すれば、よほどの大物狙いでなければショア・オフショア問わずアジがおすすめですが、根魚やヒラメを狙う際や多魚種が狙いたい場合にイワシが手に入るのであればイワシがおすすめです。
そして船からの大物狙いであればサバやカツオ、そしてイカ類を使うことで効率的に狙えるのでおすすめですが、ムロアジがあれば十分に使えるので、ターゲットを問わずどれか1つ総合的なおすすめを挙げるとすればやはりアジ一択となります。

まとめ

泳がせ釣りは手軽に楽しめる反面、突き詰めると非常に奥が深い釣りでもあります。
今回の内容を参考にして自分が何を狙いたいのか、そしてどういう状況で釣るのかを考慮した上で最適な餌を選択し、皆さんが記憶にも記録にも残る1匹に出会えることを願っております。

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