作成:2018.10.21 更新:2023.7.5
アカメフグの釣り方解説!タックルから仕掛けまで一挙ご紹介
アカメフグは市場に出回らない、釣り人にしか許されない贅沢です。湾釣りで人気のショウサイフグよりも味は上だと言われています。
そんなアカメフグ釣りについて、タックル・仕掛け・釣り方などまとめてご紹介します。
目次
アカメフグは釣り人ならではの贅沢ターゲット!

出典:Foter
「アカメフグ」は標準和名「ヒガンフグ」です。「名古屋フグ」・「藻フグ」など地方により別名があります。標準和名がアカメフグという別種のフグもいます。
名前の通り、目は白目部分がオレンジがかった赤色です。
コロっとした形をしていて、最大40cmくらいになります。
本州から九州にかけた全域に生息しています。ただし、一部の地方では身に毒があるため食用が禁止されています。
湾フグ釣りでショウサイフグのついでに釣れるイメージで浸透していました。味が良いことから季節は限られますが、アカメフグ専用の船も仕立てられるようになってきました。
ショウサイフグは砂地を好みますが、アカメフグは岩礁混じりの海域でよく釣れます。
一般に釣られている湾内では10月ごろから春先まで釣れます。
トラフグのように市場に出回っていないため、釣り人しか食べられない貴重なフグです。
釣りは必ずフグ専門の船宿を利用し、釣れたフグは免許を持ったスタッフにさばいてもらいます。
専門船を利用せず釣り上げて、素人が裁くのは危険です。
アカメフグ釣りのタックルはライトな湾フグ仕様

出典:Foter
アカメフグ専門の漁船が出ている代表的なポイントは東京湾内です。
東京湾内のアカメフグ釣りのタックルは、湾フグ用のライトタックルです。
細いラインと軽めの錘を使用します。
船宿によって、ラインや錘の号数に指定がありますので、必ず事前に確認しておくことをおすすめします。
アカメフグ釣りには湾フグ専用ロッドがおすすめ
アカメフグ用のロッドは湾フグ専用がおすすめです。代用するとしたら少し柔らかめですが、カワハギ用のロッドが使用できます。
長さ:1.8m前後
調子:8:2か9:1の先調子
錘負荷:6-10号
アカメフグ釣り入門に最適 ダイワ 湾フグX
湾フグ釣り専用にかすかなアタリを捉えやすい繊細なトップを採用しています。
自重以上に軽く感じられるよう、持ち重り感の低減を追求した設計です。
アカメフグ用のリールは100-150番程度の小型両軸リール
アカメフグ釣りは繊細な釣りなので、リールは小型で軽いものを選びます。
繊細なアタリを逃さないようロッドは利き手側で持つよう、利き手でない側のものがおすすめです。
湾フグ用タックルは0.6-1号程度の細いラインを仕様するので、リールは100-150番程度のものを選びます。
小型でも安定感抜群!シマノ ゲンプウXT 150
コンパクトなボディで握りやすく、操作性が高まります。
また、小型ながら巻き上げ力が高いのも魅力です。
価格は9000円ほど。
シマノ ゲンプウXT 150
ギア比: 6.3
最大ドラグ力(kg): 4.5
自重(g): 195
PE[タナトル]糸巻量(号-m): 1.5-200、2-150、3-100
最大巻上長(cm/ハンドル1回転): 67
アカメフグ用のラインは0.8号がおすすめ
軽い錘で繊細なアタリを狙う湾フグ仕様のアカメフグ釣りのタックルではラインは0.6-1号程度を使用します。
おすすめは、潮の抵抗を受けにくい0.8号のラインです。
コシがあって使いやすい4本組み デュエル ハードコアX4マーキングシステム
ウルトラPEをマイクロピッチブレイデッド加工(4本組)した、強くコシがあって扱い易いPEラインです。
10mごとに色分けされているので、底取り時のマーキングに便利です。
カットウ釣りでアカメフグを釣るにはゼロテンションで狙う

出典:Visual Hunt
アカメフグを釣るときは、軽めのカットウ仕掛けを使用します。
以下に基本的な釣り方についてご説明します。
1. アカメフグ釣りの仕掛けはゆっくり落として、ゆっくり誘う
アカメフグはオモリを落としている間に掛かることが多いので、アタリを逃さない様にゆっくり誘います。
(1)オモリ着底後、糸フケを取ってゼロテンにします。
(2)その状態から竿を水平からやや上の角度(目線の延長戦)まであげます。
(3)さらに20cmほど竿先を軽くシャクってオモリを浮かせます。
(4)また竿をゆっくり7〜8秒かけて下げ、オモリを落としていきます。
(5)オモリが着底したらゼロテンにして3~5秒待ちます。
(2)から(5)を繰り返します。
2. ささいなアタリを逃さず合わせる
アタリをとった後の合わせ方について解説します。
(1)オモリが落ちる間とゼロテンでキープする時に、わずかでも違和感を感じたらそれがアタリです。
(2)アタリを感じたら、即アワセてフグを引っ掛けます。
(3)掛かっていればズシンと重量感がを感じるので、スムーズに巻き上げます。
カットウ針にはカエシがないので、糸を巻き戻したり緩めたりすると、せっかくかかったフグが外れてしまいます。
掛けたらそのままスムーズに巻き上げるのがポイントです。
大振りなアワセや強いアワセは禁物です。アカメフグを警戒させてしまいます。
アカメフグはショウサイフグほど泳ぎが速くないので、ゆっくり誘い下げて喰いつきを待ちます。
その他、アカメフグを釣る上での注意点
(1)アカメフグは皮が固いのでしっかりかけないと、海面近くでバラしてしまいがちです。針は常に尖らせ、リールのドラグはしっかり締めておきます。
(2)ショウサイフグと違い、一度逃げたフグは、再度誘いをかけてもかかりません。 アタリを逃したら、一度上げてエサを確認してから再挑戦しましょう。
アカメフグ釣りは湾フグ仕様のカットウ仕掛け

出典:Visual Hunt
アカメフグ釣りは湾フグ用のライトなカットウ仕掛けを使用します。
カットウ仕掛けはすでにセッティング済みのものが市販されています。
また、各船宿監修の仕掛けを船上や船宿で購入することもできます。
船を予約する際に入手可能か確認しておけば安心です。
餌を多めにつけてフグを誘いやすくするため、カットウの上に胴突き針をつけた仕掛けもよく使用します。
そんなに複雑な仕掛けではないので、自作でも大丈夫です。
道具その1 錘(オモリ)
錘は6号から10号のナツメ型か丸型を使用します。色は鉛色のまま、夜光塗料が塗られているものなどあります。
ご自分で色々試して、お気に入りの色を見つけるのが楽しいと思います。
錘の3cmほど下にエサのエビのサイズに合わせたテンヤ針を付けます。
錘の7〜13cm下に2本針か3本針のカットウ針をつけます。
さらにカットウ仕掛けとリーダーの間に2本〜3本の胴突き針を入れることもあります。
ラメでアピール!フグ用シンカー
表面がラメ仕様で、多彩な角度に光が反射してくれるアピール度抜群のシンカーです。
道具その2 針
テンヤ針のサイズはエサのエビのサイズに合わせて、ストレートのワームフックを使います。2/0か3/0がおすすめです。
カットウ針は2本針か3本針がおすすめです。湾フグ用として出ている中から選びます。
アカメフグの皮は固いので、先が鋭いものを選びます。また、替え針やヤスリを持参して常に鋭い状態を保つようします。
胴突き針は丸梅津13号がおすすめです。2本から3本つけます。
究極の「掛かりのメカニズム」!がまかつ F1カットウ鈎
ロングテーパーの鈎先を採用し、フグの硬い皮を貫きます。
管が無いため鈎先がダイレクトに魚にくい込み、掛かり率を上げています。
価格は3組入りで600円ほどです。
アカメフグ釣りのエサはアマエビやアルゼンチンアカエビ

出典:Foter
エサはアマエビやアルゼンチンアカエビを使用します。
アマエビの場合はテンヤ針に殻を剥いた2尾を抱き合わせにして付けます。
胴突き針には1尾を半分にカットしたものを使用します。
アルゼンチンアカエビの場合は、尾先をカットし、尾側の殻を2節ほど残して剥きます。身を貫通するように縦に針にまっすぐ突き刺します。
胴突き針には2-3cmにカットした身を使用します。
アカメフグ釣りのポイントは東京湾内の浅い岩礁場

出典:Visual Hunt
アカメフグ釣りは主に東京湾内で専用の釣り船が仕立てられています。
元々はショウサイフグがメインの湾フグ釣りで釣ることができる一種類と見られていました。
トラフグにも匹敵する食味の良さから、アカメフグが釣れるポイントを探して専用船が運行されるようになりました。
アカメフグは湾内の水深10-20m程度の浅い水深で、岩礁地帯や貝殻の蓄積したガラ場を狙います。
シーズンはヒガンフグと呼ばれるように、秋の彼岸から春の彼岸までと言われています。冬がメインの釣りになります。
フグを素人が自己判断で調理するのは危険です。
必ず、フグ専用の乗り合い船利用して釣ります。フグ専用船を出している船宿では免許を持ったスタッフが、毒のある部位を取り除いて捌いてくれます。
アカメフグ釣りにあれば便利!針を研ぐシャープナーと、エサの準備にハサミ!
アカメフグを釣るときに持っていけば便利な道具をご紹介します。
掛け針を研ぐためのシャープナー
アカメフグはショウサイフグなどと比べると皮が固いフグです。
掛けやすくするために針を常に尖らせておかないと、せっかくアタリがあってもかからないという事態に陥ります。
替え針を用意していくのもいいですが、手早く遂げるシャープナーをお持ちすることをおすすめします。
ただし、ダイワの「サクサス加工」は表面に加工がされていますので研がないほうがいいです。
携帯に便利 第一精工MC シャープナー
小型なので、釣りベルトやバッグなどどこにでも吊り下げられて邪魔になりません。
常に携帯しておけば何かと便利です。
エサをカットしたり何かと便利な小型ハサミ
エサのエビの身や尾をカットする時にハサミがあれば便利です。
根掛かりの最終手段、ラインカットにももちろん使えます。
小型で便利 スミス PEシザーズ
小型で軽いので、ぶら下げておくのにも苦になりません。
アカメフグとともに釣れる魚たち

出典:Foter
最後にアカメフグ釣りに行った時、お目にかかれるお客様たちをご紹介します。
元々ショウサイフグ釣りのお客様扱いだったアカメフグですので、アカメフグ釣りでもショウサイフグが上がります。また、フグの王様トラフグがかかることもあります。
フグ釣り船だったら、どのフグがかかってもプロに捌いてもらえるので安心です。
その他、カワハギ・タコ・青物・ヒラメ・カレイ・マダイ・根魚などが釣れることがあります。
アカメフグ釣りは専用船で安全に楽しもう!
フグの王様呼ばれるトラフグは高価ですが、お金を払えば食べられます。
アカメフグは市場に出回らないので、自分で釣るか釣りをする知人に分けてもらわないと食べられません。
毒があるフグは他の魚狙いの時は、外道の代表で釣ってもリリースするしかありません。
それが、フグ釣り専門船なら繊細なフグ釣りゲームが楽しめるうえに、プロに捌いてもらって持ち帰ることができます。
最近、湾フグ釣りの人気が高まっている理由はここにあるのかもしれません。
捌いてもらったアカメフグは、テッチリでも唐揚げにしても最高です。
刺身にする時は、釣ってすぐは旨味が少ないので、1週間冷蔵庫で熟成してから食べると最高です。
1年中できる湾フグ釣りの中で、アカメフグは冬しか釣れません。
シーズンにはぜひ、貴重なアカメフグ釣り挑戦してみてください。