作成:2018.12.31 更新:2023.5.17
アオリイカはティップランエギングで狙え!タックルや釣り方を解説!
アオリイカの釣り方はたくさんありますが、その中でも近年非常に人気なのが、ティップランエギングです。雑誌にもよく取り上げられ始めてみたいという方も多いのではないでしょうか?今回はそんなティップランについてタックルや釣り方をまとめました。
目次
人気沸騰!ティップランでアオリイカを狙う!

出典:photo-ac
通常のエギングに加えて近年人気が高まっているのが、船やボートの上から行うティップランエギングです。ティップランとは、船を潮の流れに乗せて流し、その流れを利用してアオリイカを釣る方法のことを言います。非常に繊細なティップを持つロッドを使うのが一般的で、エギも陸っぱりのものではなくティップラン専用のものを使います。
メインターゲットはもちろんアオリイカで、トップシーズンは陸っぱりエギングと同じ秋と春です。船に乗って沖に出て釣りをしますので、通常の秋・春サイズよりも大きいサイズが狙えるのも船から行うティップランならではです。「しゃくって乗っていた」のではなく、「ティップを見て掛けた」という印象が強いのも、皆さんがハマっていく要因でしょう。イカのアタリを待っている時のティップに注ぐ集中とドキドキ感はなんとも言えずたまらないものです!
ティップランのタックルは感度が命!

出典:visualhunt
それではまず、ティップランエギングで使用するタックルについてご紹介していきます。ティップランでは船を流しながらロッドのティップでアタリを取るため、非常に高感度のタックルが必要になります。そのため、ティップランには専用タックルを使って挑みましょう。
ティップランエギングで使うロッドは穂先が繊細!
ティップランエギングで使用するロッドは、5ft〜7ft・適合ウェイト25g〜60gのティップランエギング専用のロッドです。専用のロッドは、ラインにテンションをかけた時にアタリが分かりやすい様、ソリッドティップなど非常に柔らかく繊細に作られています。あまり柔らかすぎてもしゃくりにくいですが、陸っぱりエギングの様にビシバシ思いっきりしゃくる訳ではないので、出来るだけ柔らかく繊細なものを選ぶ方が良いでしょう!
初心者必見!コスパ抜群のティップラン専用ロッド!
このロッドは非常にリーズナブルな価格で、初心者でも手が出しやすい初ティップランにおすすめの1本です。
ルアーウェイトはMAXで75gまで扱えるので、近海での秋の数釣りから春の大物までオールシーズン使えるモデルです。
ボートの上でもエギをしゃくりやすい6.8ftという長さも魅力的です!
リールは2500番前後の軽量スピニングリール!
ティップランエギングで使用するリールは、2500番台くらいの軽量スピニングリールです。普通のスピニングリールでも釣り自体は可能ですが、重いリールだとアオリイカのわずかなアタリを打ち消してしまいかねません。冒頭でもお伝えした様に、ティップランでは感度が命になるので、出来るだけ軽量な方が、感度も良くなり釣りがしやすくなります!
また、ティップランエギングでもう一つ重要な要素が糸フケをとることです。ラインテンションをかけてティップに出るアタリをとるのですが、糸フケができてしまうと、アオリイカのアタリが分かりづらく、せっかくの繊細なティップも効果を発揮できません。そのため使用するリールも糸フケが回収しやすいハイギアのものがおすすめです。
ハイギアで糸フケもすぐに回収!
ダイワ エメラルダス LT2500S-H-DH
巻取り長さ(cm/ハンドル1回転):79
ギア比:5.6
標準自重(g):240
最大ドラグ力(kg):10
標準巻糸量 PE(号-m):0.6‐200
このリールはダイワの大人気シリーズでから出ているもので、ハイギアで軽量なのでティップランエギングでとても使いやすい1台です。
エギをしゃくった際に出る糸フケもすぐに回収でき、自重わずか240gという軽量モデルなので、非常に高感度になっています。
ティップランで爆釣したいなら、ぜひ一度このリールを試してみてください!
ラインは感度のいい0.4号〜0.8号の細めPEラインがおすすめ
ラインに関しては、伸びが少なく感度のいい0.4号〜0.8号のPEラインを使用します。ボートエギングではさほどキャスティングは必要ないので、陸っぱりエギングよりも細いラインを使用します。その方が感度も上がり、アタリがとりやすいのです。また、リーダーは1.75号〜2.0号を2ヒロ〜2.5ヒロほど取れば大丈夫でしょう。
超高感度なPEラインで繊細なアタリもキャッチ!
ダイワ UVFエメラルダス デュラセンサー×8LD+Si2 0.4号 200m 5カラー
参考号数:0.4
強力(lb.):(Ave.) 8.5
強力(kg):(Ave.) 3.9
巻糸量(m):200
カラー:5カラー (エメラルダスグリーン/パープル/オレンジ/ピンク/ブルー)
細さわずか0.4号とアジング並みの細さのエギング用PEラインです。
その細さから驚きの感度が生まれ、ティップラン中の小さなアタリも確実に手元に届けてくれます!
以下のアタリはもちろんですが、ボトムの状況や潮の流れも非常に分かるので、エギングに必要な海の情報を大量に得ることができます!
スレに強く、低伸縮性なので感度を落としにくい
リーダーにはフロロカーボンのラインを使用しますが、どうしても伸びてせっかくのPEの感度を下げてしまいがちです。しかし、こちらのリーダーは低い伸び率で感度を下げにくく、しかもスレに強いので、ボトムを狙ったティップランエギングにも最適のリーダーです!
潮をつかむティップラン用のエギと仕掛け!

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ここからは、ティップランエギングで使うエギや仕掛けについて解説していきます。陸っぱりのエギング以上に潮の流れに敏感で、専用エギやシンカーを使ったりします。そのため、ティップランでしっかりと釣果を上げるためには状況に合ったエギを選ぶことが重要です!
ティップランエギングでは、25g〜30gくらいの重さを中心に、最大で50gまでの重さのものを使います。サイズは3.0号や3.5号のエギを使うのが一般的です。陸っぱりに比べて深いところを狙う上に潮の流れもあるので、比較的重めのウェイト設定になっています。カラーセレクトは通常のエギングと同じで、オレンジ・ピンク系は定番カラーになるので必ず押さえておきましょう。
キビキビしたキレのあるダートでアオリイカを誘惑
ティップランエギングでは、20m〜60mの深場を狙います。非常に高い水圧がかかる30m以深の状況でもストレスなく軽くキレのあるアクションが可能なエギです。もちろん浅場でもアクションさせやすく、ステイ姿勢も安定しているので、初心者にもおすすめできる優れもののエギです。
安定姿勢でイカが嫌う左右のブレを抑制!
アオリイカはエギが水平移動している時に起こる左右上下のブレや、ふらふらした動きを非常に嫌い警戒してしまいます。しかし、このエギには背中と尻尾の部分に「安定フィン」がついており、潮の流れによるエギのふらつきを最小限まで抑制します。イカを警戒させずに抱かせるのに、フィンプラスのエギが大活躍すること間違いなしです!
潮が効いていない時は「お助けリグ」を使う!
潮の流れを利用して釣るティップランエギングですが、潮が効いていないと釣りにくい時もあります。そんな時に役立つのが「お助けリグ」です。YAMASHITAエギングBLOGで紹介されているリグで、メインのエギの下にもう一つエギ(ナス型オモリの場合もある)をつけるいわゆるダウンショットリグに近い仕掛けです。下にもう一つエギをつける事でメインのエギがより安定し、アピール力も通常のティップランよりも高くなります!
作り方は簡単で、YAMASHITAエギングBLOGで紹介されている通り、以下の順序で作っていくだけです。
【作り方】
出典:http://www.yamaria.co.jp/yamashita/eging_blog/detail/1126
①親子サルカンに枝スとなる糸が10㎝程出るように結びます。
②3㎝位にカットしたビニールパイプを通した後、スナップを結びます。
③スナップにノーマルタイプのエギを付けます。
④サルカンの片方の穴に糸を結び、80㎝程の長さになるようにカットし、スナップを付ける。一番下のスナップにエギ王TR等のエギを付けます。
使い方は、通常のティップランと同じ釣り方で大丈夫です!もし普通のティップランで釣っていて渋い時があれば、ぜひ皆さんも試してみてくださいね。
重さが足りない時はシンカーチューン!
ティップランではボトムを取れなければほとんど釣りになりません。そのため、流れが速かったりエギが軽すぎる時には専用のシンカーを利用しましょう!そうすれば底を取りやすくなり、エギも安定してアクションさせることができます。また、このシンカーを使ってノーマルエギをティップラン用にチューニングすることも可能です。使い方が自由自在な専用シンカーは、ティップランには必須です!
シンカーチューンでノーマルのエギもティップラン用に!
わざわざ新しくティップラン用のエギを買うのは面倒、という方はシンカーチューンがおすすめです。ノーマルタイプのエギのヘッド部分につけるだけで、簡単にティップラン用にチューニングできます!もちろんティップラン用のエギを重くして深場を狙う事もできます!
ティップランエギングの釣り方とアタリの出方

出典:photo-ac
アオリイカのアタリは時にかなり繊細で、ティップに出るアタリを取るのが難しいというアングラーも少なくありません。確かに難しいのは事実ですが、一度アタリを取る感覚を覚えてしまえば、初心者でもティップランでアオリイカを釣ることは十分可能です!ここでは、ティップランエギングの釣り方についてご紹介します。
1. エギをボトム(底)まで沈める
まずはエギをボトムまで沈めます。潮の流れで船が流れている時は足元に落とし、少し流れが弱い時には軽くキャストします。エギを沈める時は基本的にフリーフォールですが、ボトム付近でフォール中にアタることもあるので、一気にラインを出すのではなく片手で調節しながら出す様しましょう。
2. ワンピッチジャークで5回〜10回誘いを入れる
着底したら、エギを短い幅のシャクリでワンピッチジャークの様にシャクリます。陸っぱりエギングの様に振り幅の大きい激しいシャクリではなく、どちらかというとジギングに近いアクションです。回数は5回〜10回ほどで、速いピッチ・遅いピッチなどいろいろ変えて、その時のアタリパターンを見つけましょう。
3. ラインテンションをかけ、ティップでアタリを取る!
シャクリ終わったらティップが風の影響を受けない様に腰よりも低い位置に固定し、ラインに軽くテンションをかけたままティップに出るアタリを待ちます。船が潮に流されているので、何もしなくてもエギは水平移動してる状態になり、この時がアオリイカがエギを抱きやすいタイミングです。
ティップランにおけるアタリの出方
ティップランをしている時のティップは、ラインテンションがかかっているため、軽く曲がった状態になっています。アオリイカがエギを触ると、少し曲がっているティップがさらに曲がり込んだり、曲がっているのが戻ったりします。活性が高い時は比較的分かりやすくアタリが出るのですが、海水温が下がったり低活性の時のアタリは非常にわずかなので、ティップに全身集中しましょう!
ティップランのポイントは潮の流れがあることが大前提!

出典:pexels
ティップランエギングは、船を潮の流れに乗せて、その流れによってアオリイカを釣る方法です。そのため、狙うべきなのは潮の流れがある沖のポイントや時間帯になります。水深は20m〜60m(場所によっては80mくらいの深場を狙う場合も)くらいの場所を狙い、エギの重さもその時の深さによって調節します。基本的には、周辺の海を熟知した船頭さんがポイントに連れて行ってくれるので、ポイントに関して心配しなくても大丈夫です!
ティップランでアオリイカを「掛ける」エギングを!

出典:foter
いかがだったでしょうか?
今回は、アオリイカのティップランエギングについてご紹介しました。陸っぱりのエギングとは違い、穂先の柔らかい専用ロッドを使い、重いエギでアオリイカを釣るティップランは、アタリをとって「掛ける」ことを陸っぱり以上に楽しめる釣りでもあります。ベテランエギンガーが次々とハマっていったティップランエギングを、皆さんも楽しんでみては?