作成:2018.6.12 更新:2023.3.29
魚界の偏食家シーバス!シーズンごとの餌を知り、使い分けよう!
餌釣りでもシーバスは大人気の魚です。ただシーバスは「偏食」とよく言われ、シーズンごとに好物が変わってしまいます。一年通してシーバスを釣るために、餌釣り師もルアーアングラーも、シーバスがその時期に何の餌を食べているかを理解するのは大切です。
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目次
シーバスの餌を理解するメリットは、餌釣り師だけじゃなくルアー釣り師にも!

シーバスの餌釣りで一番ポピュラーなのが、ジェット天秤などを付けての投げ釣り(もしくはちょい投げ釣り)、もしくはウキと1号程度の錘を付けてのウキ釣りです。
両方とも利用する餌は同じです。餌釣りで一番使われるのが虫エサ(アオイソメなど)で、これは年中通して利用することが出来ます(詳しくは後述します)。
ただその時期の一番の好物がどんどん変わってしまうシーバスは、その習性から「偏食家」とあだ名されるほど。
だからこそさらに釣果を上げるためには、餌釣り師も、加えてルアーでシーバスを狙うアングラーからしてもシーバスの好物を理解するのは非常に大切。
そのシーズンに食べているものを基に餌でもルアーでもチョイスすることが、釣れる一番の近道だからです。
シーズンごとに変わるシーバスの習性は詳しく別の記事にアップされています(以下のリンクを参照)。
ここでは春夏秋冬のシーバスの餌を詳しく見ていきましょう。
※季節ごとと言っても場所によってシーズンインは変わります。この記事では関東圏の気候を目安に利用します。ご自分の住んでいる場所との気温などの変化を考えながら参考にしてください。
春シーズンのシーバスが餌にするのは?
大体3月から6月くらいを「春」としましょう。
この時期に一番シーバスが食らいつくのが「バチ」と呼ばれる餌。つまりイソメ類やゴカイ類です。
この時期のシーバスの特徴としては産卵後で弱っていること。
少ない体力で捕獲できる餌を狙わなくてはならないので、楽に食べれる餌が主食となります。
以下ではバチを中心にこの時期の好物をランキング形式でご紹介します!
春シーバスの好物第1位、バチ類

上述したバチですが、この時期がバチの産卵シーズンにあたるために土の中から水中に出てきます。
バチ抜け自体は東京湾近郊では2月中旬より見られるようになります。
水中でふわふわと漂うだけで強く泳ぐことがないため多くの魚からの捕食対象となるのですが、特に疲れた体のシーバスにとっては非常にありがたい食料です。
バチ抜けが起こるのが特に大潮や中潮の満潮後、大きな潮の流れを利用するように産卵を行います。
バチ餌の房掛けをするとシーバスの数釣りが狙えますよ!
バチ抜けは6月頃まで続きますが、盛んに行われるのは大体5月中旬までです。
ただバチ抜けの時期が終わったからといって虫エサが使えなくなるわけではありません。
餌釣りの万能選手と言われるバチ。
シーバス釣りでも一年中使える有能な餌です。
春シーバスの好物第2位、アミ類
アミとは、撒き餌などで使われるオキアミの仲間たち。つまり小型のエビです。
アミのシーズンは冬から春にかけて。
利用できるのは大体4月くらいまでとなります。
アミ類は分類的には動物性プランクトンなる小型生物で、植物性プランクトンを捕食します。
堤防のヘチなどを探りながら釣るときなどに効果的な餌で、生きた状態で使うのが正解。
なぜならシーバスは基本的に死に餌には見向きもしないからです。
もし死んだオキアミなどを餌として使う場合は、軽い錘(ガン玉)を利用してオキアミが水中を漂うようにして使うとよいかもしれません。
またよく餌屋で売られている活きたモエビなども効果的に使うことが出来ますよ!
春シーバスの好物第3位、小魚類

丁度バチやアミが終わったころに活性が上がってくるのがいろいろな魚の稚魚たち。
例えば鮎の稚魚(稚鮎)、ボラの稚魚(イナッコ)、または小イワシや小アジなどがそれにあたります。
ルアーアングラーは小魚に似せた小型バイブレーションなどで底をスローピッチで探ると食ってきます。この時期には早い動きをしてもすぐに諦めてしまうので、注意が必要です。
夏シーズンのシーバスが餌にするのは?
ここでは7月から9月を夏とします。
シーバスの体力もかなり回復してきて、行動範囲が一気に大きくなるこのシーズン。
春とは違い、積極的に魚なども追い回して「フィッシュイーター」としての強さを見せつける時期に入ります。
餌もすこし大型化していくとよいかもしれません。
夏シーバスの好物第1位!手長エビ

勿論手長エビではなく普通の生きエビを餌屋で買ってきても大丈夫です。
ただ手長エビの繁殖シーズンが一番活発になるのが6月の後半から8月前半にかけて(シーズン自体は5月から10月頃まで)。
手長エビはテトラポットの脇や用水路など、割と水深が浅い場所にいます。
最近は100均でも釣り竿が売られるようになったので、その竿に手長エビの仕掛けを付けて釣ると簡単にゲットできます。夜の方が活性が上がりますが、昼でも曇っている日は大量にエビを取れるチャンス。
まず最初の1時間くらい手長エビ釣りに興じて、それからシーバス狙いでも良いかもしれません。
ちなみに、同じ仕掛けでチヌ(クロダイ)やウナギがかかることも多々ありますので、五目釣りとしても非常に面白い釣りになります。
夏シーバスの好物第2位、小魚系
この時期に一番ベイトとなるのがイワシやイナッコなどの光物。
ルアーは青系や銀系をチョイスすると間違いありません。
ペンシル系、メタル系で24グラム(1オンス)程度のものが使えるようになります。速いピッチでのジャークなどで食いついてくるので、より激しいバトルが楽しめるようになるでしょう。
餌釣りでこの情報を利用するのであればもっぱら泳がせ釣りになります。
シーバスの習性的に切り身には食いついてこないからです。
堤防などで釣りをする場合は、まずサビキなどでイナッコをある程度釣り上げてから泳がせると良いでしょう。
針を掛ける場所は2種類。
一つは背びれに掛ける方法と、もう一つは口の上あたり(鼻付近)に掛ける方法。
自由に泳がせるよりも、少し重めの錘を天秤に付けてから3メートルから5メートル程度のハリスに魚を付けた方が動きが制約されてシーバスが食いやすくなります。
夏シーバスの好物第3位、安定のバチ系
こちらは一年を通しての安定の釣り餌。
バチシーズンが終わっても大丈夫です。
広い範囲を泳いでいるので、遠くからでもしっかりチェックできるように太目のアオイソメを房掛けなどにするとよいでしょう。
動かなくなるとシーバスも食わなくなるので、餌の鮮度チェックはこまめにする必要があります。
秋シーズンのシーバスが餌にするのは?
秋に入るとシーバスは一層貪欲さが増してきます。
それは冬に控える繁殖シーズンに備えるため。
そのため下記に出る餌以外でも食べれそうなものは何にでも食いついてきます。
1位から3位の差がほとんど無くなると言っても過言ではありません。
秋シーズンの第1位、ハゼ!
この時期のシーバスは体力は十分にあるものの、より手っ取り早く餌を欲しがるようになります。
自分たちの体力が冬に極限までそぎ落とされることを理解しているからでしょう。
そこでターゲットになるのが、この時期にシーズンを迎えるハゼ。
泳ぎが他の魚に比べて素早くなく、簡単に捕食することが出来るからです。
ハゼ釣りをするついでに一本置き竿でハゼを泳がせてシーバスを狙うという、この時期限定のシーバスアングラーも出現します。
ワームなどのソフトルアーのハゼカラーをチョイスして、底を這わせても効果大!
秋シーバスの好物第2位、小魚系
ハゼも小魚ですが、コノシロやサヨリが若干ハゼとは狙い方が変わるため別にしました。
サヨリを模してトップウォーターで表層付近を探る釣りも有効です。
秋シーバスの好物第3位、やっぱり安定のバチ系
やはりここでも登場します。
安定のバチ。
夏には大量に房掛けして釣ると良いといいましたが、この時期は一本掛けでも十分すぐに食いついてきます。
勿論房掛けでも釣果アップは狙えるかもしれませんが、手返しよく、しかも餌も効率よく使って数釣りを狙うには一本掛けが正解。
冬シーズンのシーバスが餌にするのは?
主なシーバスは沖の深場に潜ってしまいます。
この時期は相当のシーバス専門アングラーくらいしか狙わないシーズン。
ただ陸っぱりからでも実は十分に狙うことが出来ることが最近分かってきました。
産卵に向かわない堤防居つきのシーバスです。
このシーバスを主に狙うのが、この時期のシーバスフィッシングです。
冬シーバスの好物第1位はアミ系
肉食プランクトンに分類されるアミエビ類が繁殖シーズンを迎えるのがこの冬の時期。
居つきのシーバスはこれらを積極的に捕食します。
春の餌としても登場したアミ類ですが、本格シーズンは12月から3月の冬の時期。
寒さの中で活発に動くようになります。
逆に高い水温が苦手な生物です。
だからこそ北欧などの寒い地域が冷凍アミエビなどの主要輸出国となるのでしょう。
生きているアミエビを購入して寒さに耐えて狙い続けるのがこの時期のシーバスフィッシングの醍醐味でしょう。
数が釣れた秋から一転、一本上げれば狂喜出来る寒い「冬」のシーズンです。
冬シーバスの好物第2位、もう殿堂入りさせてもいいバチ類
ここでもアオイソメは健在です。
ただ寒い水に浸かると温かい時期よりも弱るのが早く、餌のチェックはよりこまめにする必要が出てきます。
冬シーバスの好物第3位、コノシロ
この冬の時期に活発に動く小魚で一番ベイトになりやすいのがコノシロです。
ニシンの仲間で、群れで動いてプランクトンを捕食します。
表層からボトムまで活動範囲が非常に広い魚なので、フローティングミノーやシンキングミノー、時にはバイブレーションなどでゆっくり探ってくると良いでしょう。
まとめ、結局どの餌がおすすめ?
シーズンを通してどんどん変わる食性のため、この餌が!というのを決めずらいのがシーバス釣りの難しいところです。
ただ上述した通り、アオイソメなどのバチ類は一年を通して利用できる非常に総合力の高い餌です。
そしてエビ類、小さいのから大きいのまで、やはり魚はエビが大好きなのでしょう。
ルアーで狙う場合、筆者が一番利用することが多いのはバイブレーションです。
時期によって小型、中型、大型を使い分けますが、目で獲物を確認してから捕食しにいくシーバスの習性にマッチしています。
どうぞこの記事を参考に、上手に餌をチョイスしてシーバスとのバトルを楽しんでください。
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