作成:2018.8.3 更新:2023.3.25
高難度への挑戦!ヒラスズキ釣りの時期(シーズン)は4月~5月
釣り場の難易度、個体数、何よりそのパワフルさから高難易度をして知られているヒラスズキ。しかし釣りを始めた者ならば一度は狙ってみたいターゲットですよね。今回はルアー釣りのターゲットとしても有名なヒラスズキの釣れる時期について解説していきます。
トップシーズンは4月~5月!勿論他の時期でも!

出典:visual hunt
ヒラスズキは春、夏、秋、冬オールシーズン狙えるターゲットですが、その中でもトップシーズンは4~5月の温かい春の時期になります。天候や気候の関係から、まだ暖かさの残る秋がシーズンインとされていますが、冬の間はそこまで連れる事はない様です。
この時期にトップシーズンになるのはなぜ?
ヒラスズキは海水温度が暖かいと活性の上がる魚ですので、気温が上がり海が暖かくなる春には活動が活発になってきます。
又、ヒラスズキは海が荒れている方が活発に活動を行う事から、風のある春が釣りに適しているのです。
しかし、ヒラスズキは産卵期を1~2月に迎え、初春である3月はその影響で少しコンディションが落ち着き食いつきが厳しくなっています。よって体力の回復し元気になってくる4~5月がヒラスズキのトップシーズンとなります。
トップシーズンのヒラスズキの魅力
同じ分類で知名度のあるスズキとは違って、ヒラスズキは生態に謎が多く、個体数もそこまで多くありません。
市場や料亭にも並ぶことも少なく、私たちにとって身近な魚とは言い難い魚となっています。
しかしヒラスズキはベテランのアングラーにとっては、腕の試しがいのある魅力的なターゲットです。そのフィッシングの難しさと敷居の高さから、かなり挑戦しがいのある人気の魚となっています。
又、なかなか食卓には並びませんが、スズキ程の臭みがなく、癖のない白身でとても美味です。塩焼き、ムニエル、煮魚等その白身を生かした調理法が人気となっています。
トップシーズンにはそんな滅多に味わえる事のないヒラスズキと釣り上げる事のできる絶好の時期です。難易度、希少性から見ても、釣り上げればきっと自慢の経験となるでしょう。
一流のアングラーへの登竜門!ヒラスズキの生態について

出典:visual hunt
ヒラスズキは一般的なスズキと同じく、スズキ目スズキ科スズキ属の魚です。しかし先述の通りヒラスズキは個体数が少なく研究が進んでいない為、まだまだ生態に謎が多い魚となっています。
生息域は太平洋側では千葉県の房総半島、日本海側では石川、富山県のある能登半島から鹿児島県の屋久島までの沿岸、そして朝鮮半島南岸、済州島周辺の海域です。主に高塩、高温の海域に生息しています。
スズキと比べて暖流の影響を受ける暖かい海域を好んでおり、海温が高くなると活性が上がり動きが活発になります。
小型の回遊魚を好んで食し、岩礁地帯に餌を求めて回遊してきます。その為沖磯等の磯釣りがメインの釣り場となります。
ヒラスズキ釣りが高難易度な理由
ヒラスズキは時化の時等、海が大きく荒れている時に活動が活発になります。しかも岩礁地帯周辺に回遊してくる為、周りの波の高さや激しさもひとしおです。
更にその魚体も強く、大きい物で全長が1メートルを超える個体も確認されています。普通のスズキと比べても重量、パワー共に上回っており、何より荒れた海の中を好むと言うパワフルさを持っています。
そのどう猛さ、釣り環境の悪さがヒラスズキ釣りを難しくしている要因です。しかし、だからこそ挑戦のし甲斐があり、釣った時の感動も大きなものとなるでしょう。
狙うのであれば、基本は『サラシ撃ち』を行い、ヒラスズキの活性が上がるサラシの場所を狙うのがおすすめです。サラシとは、崖や堤防に激しく打ち付けられた波によって白い泡が発生している箇所で、サラシ撃ちはその白い泡が特に多く発生し、大きく周りに広がった場所や瞬間を狙う事です。
ヒラスズキは、サラシやそこから発生する流れの変化に巻き込まれた魚を狙うので、釣り上げるのであればその瞬間を狙いましょう。
又、海の波が高かったり流れが強い場所を好むので、海が荒れている日であれば、サーフや河口等でも狙う事が可能です。
一年中狙えるヒラスズキの季節ごとの変化について解説!

出典:visual hunt
上記の通り、ヒラスズキは4~5月の温かい春の時期がトップシーズンです。
以下では、シーズンインとされる秋の季節から順に季節ごとの釣りを解説していきます。
注意点として、ヒラスズキはその希少性から、ゲームフィッシングではキャッチ&リリースが基本ですので覚えておいて下さい。
又、荒れた海や岩礁地帯等、危険な場所での釣りとなりますので安全面には十分に注意して下さい。
ヒラスズキのシーズン【秋】
夏に比べ風も少し激しくなり、波も高くなってくる秋はヒラスズキ釣りのシーズンインとされています。
獲物も増えていき、強風によって磯場にサラシが発生しやすい為、深場に住んでいるヒラスズキが精力的に海面近くに浮いてきます。
強風で発生したサラシ付近を中心に狙っていきましょう。
ヒラスズキのシーズン【冬】
寒波の影響もあり、秋に比べ海の荒々しさが増す冬の季節ですが、海温の低下からヒラスズキの活性は下がってしまいます。
しかし実はヒラスズキはこの時期に旬を迎える為、脂の乗った大物が釣れる時期でもあります。
狙うのであれば比較的暖かい日を狙ったり、時化の終わりの時期を狙いましょう。ヒラスズキは水温の低下する過程の変化に最も弱いとされているので、海温が安定し、かつ影響が続いている時化の終わりの方が狙い目となるのです。
ヒラスズキのトップシーズン【春】
気候も暖かくなり、風の強さもまだ健在なこの春の季節はヒラスズキのトップシーズンです。積極的に磯のサラシを狙っていきましょう。
しかし先述の通り、3月の産卵期を終えた直後は体力が低下している為、あまり食いつきが良くない事が多く、まったくかからないといった事態も珍しくありません。
体力の回復してくる4~5月辺りを狙いましょう。
ヒラスズキのシーズン【夏】
まったく釣れないという事は無いですが、風が少なく時化もなかなか来ない為、すこしのんびりとしたシーズンとなります。又、海の温度も高くなりすぎるので、基本的にヒラスズキは深場に潜ってしまっています。狙うのであれば、潮の流れの良い磯先や適水温の深場を狙ったり、台風などが過ぎ去った後の荒れた海の時等を狙っていきましょう。
まとめ

出典:visual hunt
その生態や釣りポイントから、トップシーズンである4~5月であっても高難易度を誇るヒラスズキ釣り。しかしそのハードルの高さこそがヒラスズキの魅力となります。
トップシーズンに勝負するのも良いですし、ベテランであれば真冬の超大物を狙うのも挑戦し甲斐がありますよね。
釣り上げたときの感動は、他の魚と比べても格別なものとなるでしょう。
是非ヒラスズキ釣りに挑戦してみて下さい。
ただし先述の通り非常に危険を伴う事になるので、十分に注意していきましょう。