作成:2018.9.13 更新:2022.6.27
バス釣りフックの決定版!もう迷わない種類と使い方をご紹介!
バス釣りで使うフックはワーム用・プラグ用の2種類。その形状や特性は様々です。それぞれの特徴を知り、フィールドの状況に応じたリグやルアーに合わせてつかうことが重要です。
目次
まずはフックについて詳しく知ろう

出典:visual hunt
近くの川や湖、ダムなど身近で楽しめるルアーフィッシングでのターゲットとして全国的にバス釣りは大人気です。他のルアーフィッシングのターゲットと異なり、シチュエーションに応じて多種多様なルアーを用いてアプローチができるのもバスフィッシング最大の魅力です。
そんなバスフィッシングを始めてみたい!という人のために今回はバス釣りに使われる「フック」の基本についてお話します。
フックの各部名称
出典:Fishing Pro
バス用のフックに限らず、フックのパッケージには「ショートシャンク採用」「バーブレス仕様」「ワイドゲイブタイプ」など、フックの部位の特徴が、当然のように表記されています。初めて釣りをする人にはわかりにくいですよね。
ここではフックの各部名称をご紹介します。フック選びの際に役立ててください。
アイ(フックアイ)
ラインやスプリットリングを繋ぐ箇所になります。
オフセットクランク(クランク)
後述するオフセットフックにある部位です。ワームをセットした際にズレを防止しフックポイントを隠せるようアイに近いシャンクを曲げてあります。
シャンク
フックの軸となる箇所で、アイからゲイブまでの範囲を指します。
ゲイブ
シャンクとフックポイントの幅のことです。この幅が広いものを「ワイドゲイブ」狭いものを「ナローゲイブ(またはショートゲイブ)」と言います。
バーブ(カエシ)
バスがかかった際に外れにくいよう、フックポイントとは逆方向に刺さるよう設けられた突起です。この部位がないフックを「バーブレスフック」と言い、外れやすくなる半面、貫通力がアップします。また、フックを外す際の魚へのダメージが軽減されることから、管理釣り場等では、バーブレスでなければ釣りができないところが大多数です。
フックポイント
針先のことです。
フックのサイズについて
フックはワームの場合は大きさや厚さによって、プラグも大きさやバランスによってフックサイズを使い分ける必要があります。
ワームフックのサイズ
ワームフックのサイズは次の通り、数字が1つの場合は数字が大きくなるほどフックサイズは小さくなり、「/」が入る場合は、数字が大きくなるほどフックサイズも大きくなります。
小さい←#4、#3、#2、#1、#1/0、#2/0、#3/0、#4/0→大きい
ワームに使うフックサイズは、使うワームによって異なります。自分が使いたいワームに合わせて購入しましょう。店頭で合わせてみたり、ワームには推奨フックサイズが記載されたものが多いので参考にしましょう。
プラグ用フックのサイズ
プラグのフックサイズはプラグのサイズに合わせて選びます。小さすぎるとフッキングが悪くなり、大きすぎると動きが悪くなります。
小さい←12、10、8、6、4、2、1、1/0、2/0、3/0、4/0、5/0→大きい
フックのサイズは使うプラグによって異なります。最近のプラグはフックの重さまで入れてバランスを取っているものが多いので、取り付けられているフックサイズを調べてから購入しましょう。
フックの太さについて
フックにはサイズの他にも軸の太さがあります。フックの太さは細ければ軽い力でも刺さりやすく、太ければフックングにも力がいります。
また、細いと伸びやすく、太いと強い引きでも伸ばされにくくなります。
表記はメーカによって様々ですが、細い順に紹介します。あくまで目安ですが、自分の使うタックルを基準に使い分けましょう。
極細
ウルトラライトタックルで繊細に誘う時に使う太さです。(ULスピニングタックルにラインは2lb~3lbライン)
細軸
ライトタックルを用いた釣りで多用する太さです。(Lスピニングタックルに4lbライン)
標準
それぞれのフックで基準となる太さです。(MLベイトタックルに8lb~12lb)
太軸
ベイトタックルを用いた釣りで使う太さです。(M~MHベイトタックルに14lb~16lb)
極太
ヘビーなベイトタックルを用いた釣りで用いる太さです。(MH以上のベイトタックルに20lb以上)
バス釣りのフックはワーム用とプラグ用の大きく2種類

出典:visual hunt
バス釣りに使われる「ルアー」は細かく分類するときりがありませんが、大きく分けると「ソフトワーム」、「ハードプラグ」、「ワイヤーベイト」の3種類に分類されます。これらの中でフックを個別に準備する必要があるのが「ソフトワーム」、「ハードプラグ」の2種類です。ここではフック種類を大まかにまとめ、次の項目で詳しく説明します。
ワーム用フックの主な種類

出典:visual hunt
「ソフトワーム」は「ソフトベイト」「ワーム」「ソフトルアー」など複数呼び名がありますが、今回は「ワーム」と総称します。
オフセットフック
フックポイントを隠してワームをセットできるようにクランクを設けたフックです。
ストレートフック
アイからゲイブまでをまっすぐ作られたフックです。
コイル式フック(パイルドライバーフック)
アイの箇所にコイルが取り付けられているフックです。
ジグヘッド
シンカー(錘)とフックが一体化したワーム用フックです。
マスバリ
餌釣りで使用するフックに似たフックで、前述したフックの中では小型のフックです。
プラグ用フックの種類
「ハードプラグ」は「ハードベイト」、「ハードルアー」などとも呼びますが、今回は「プラグ」と総称してお話します。
トレブルフック(トリプルフック)
3か所のフックポイントがあるフックです。
ダブルフック
2か所のフックポイントがあるフックです。
シングルフック
フックポイントが1か所のみのフックです。
オフセットフック
アイに近いシャンク部分にクランクを設けたフックです。クランクはワームをまっすぐホールドし、フックポイントをワームに隠すための役割があります。
ゲイブの広い「ワイドゲイブフック」と狭い「ナローゲイブフック」があり、ワームの太さや厚みによって使い分けることができます。
メリット
フックポイントが隠せるので、ストラクチャー(障害物)周りでも引っ掛かりにくいフックです。ストラクチャーに付く習性があるバスを釣るにあたって、多様なリグに使用でき、スタンダードなフックになります。カバー打ちや、ボトムのストラクチャーに当てるような釣り方には欠かせないフックです。
デメリット
フックポイントが隠れるため、フックアップするためには的確なフッキング動作とパワーが必要となります。
また、特徴とも言えるクランクは、一度バスをフッキングすると、高確率でワームがそこから裂けてしまい、使用ができなくなります。何度も同じワームをセッティングしていても起こり得る事象です。
使用リグ
テキサスリグ、キャロライナリグ、ノーシンカーリグ、ダウンショットリグがあります。
ストレートフック
オフセットフックとは異なりシャンクにクランクの無い、名前のとおりシャンクがまっすぐしたフックです。用途はオフセットフックと近く、針先はワームのボディの途中で止め、隠すようにセッティングします。メリット、デメリットを知り、オフセットフックと使い分け、釣果を伸ばしましょう。
メリット
アイからシャンクがまっすぐ伸びているため、フッキングパワーの伝達力がオフセットフックと比べて高く、貫通力があります。近距離でのテキサスリグやノーシンカーリグでのカバー打ちに適しています。
デメリット
貫通力があるため、カバーに軽く引っ掛かっても、針先が出やすくオフセットフックと比べると引っ掛かりやすいフックです。また、クランクがないため、ワームがずれやすいのがネックです。最近はワームをホールドできるように、ストッパーをシャンクにセットしたものも販売されていますが、ホールド力はオフセットフックが上になります。遠投して、カバーやストラクチャーにに当て巻くような釣りにはあまり向きません。
使用リグ
近距離でのテキサスリグやノーシンカーリグ
コイル式フック(パイルドライバーフック)
オフセットフックのクランクを無くして、アイにコイルを付けたタイプのフックです。コイルをワームのヘッド部分にねじ込み、オフセットフック同様のセッティングをして使用します。
メリット
魚をフッキングしても、ワームの破断率が格段に低いです。また、ワームのズレもほとんどなく、オフセットフック以上にホールド力があります。ワームのヘッド分への負担も少ないので、投げて巻くようなシャッドテールワームを使用した釣りでは大きなアドバンテージがあります。
デメリット
ワームのセッティングが少々手間です。また、頻繁にワームをローテーションしていると、ワームのねじ込み部分が緩くなり、最悪の場合穴が開きます。こうなると、ワームの頭部を切るなどしない限り、このフックでの使用はもうできません。
また、シャンクがオフセットフックよりも外に出ている箇所が長いので、ボトムでのステイした姿勢はあまりよくありません。ワームによっては動かすと回転する場合もありますので、手持ちのワームで使用する際は、まず試してから使いましょう。
使用リグ
テキサスリグ、ノーシンカーリグ、キャロライナリグ
ジグヘッド
フックとシンカーが一体化したフックです。最近ではオフセットフックにシンカーが一体化したタイプもあります。バスフィッシングに限らず、様々なルアーフィッシングシーンで使われるフックです。また、シンカーの形状も多岐にわたり、用途に応じての使い分けも可能です。
メリット
シンカーが一体化しており、操作性に優れています。ウエイトを調整することで表層からボトムまで様々なアプローチができます。
デメリット
針先がむき出しのものが多く引っかかりやすいのが難点です。少しでも引っかかりを軽減できるよう、ガードつきのものも売られています。
使用リグ
ジグヘッドリグ(スイミング、ミドスト、リフトアンドフォール、ボトムパンピング等)、ジグヘッドワッキー
マスバリ
餌釣りにも使われるようなオーソドックスな形状をしたフックです。バス釣り用のものはアイがセットしてあります。小型ワームやストレートワームを使用する際に多用するフックです。
メリット
フック自体が小さいので、小さいワームの使用や、繊細なアクションを加える釣り方に重宝します。また、針先が出ているのでフッキング率が高いフックです。
デメリット
針先が出ますので、カバーやストラクチャー周りでは引っ掛かりは多いです。ガード付きのものや、針先を隠せるタイプもありますので使用するエリアに応じて使い分けましょう。
使用リグ
ノーシンカーワッキー、ネコリグ、ダウンショットリグ、虫系ワーム
トレブルフック(トリプルフック)
フックポイントが3か所あり、大多数のプラグにはこのフックが取り付けられています。主にスプリットリングを使用してプラグに取りつける方法と、専用のパーツがついておりネジを外してプラグに取りつける方法の2種類の取り付け方法がありますが、現在は前者が主流です。
メリット
フックポイントが多く、バイトがあればどこかにかかりますので、フッキング率がとても高いフックです。
デメリット
フックポイントが多い分引っ掛るも高くなります。また、フッキング後は針が暴れやすく、力も分散されますので、掛った場所によっては外れやすいのが難点です。取り付けるフックの本数によりそのリスクも上がります。
ダブルフック
フッキングポイントが2か所あるフックです。フックが溶接されていないので、スプリットリングをつけず、プラグのフックアイに直接取り付けることが多いフックです。
メリット
フックポイントが下を向かない設セッティングができるので、ひっ掛りにくいフックです。メタルバイブレーションに標準装備されているのはこのためです。フッキングしてしまえば、トレブルフックよりもばらしは少ないフックです。
デメリット
フックポイントが少ない分、フッキング率はトレブルフックに劣ります。また、フックを取り付けるアイが横向きのプラグの場合は、その効果を発揮できる取り付けができません。
シングルフック
フックポイントが1か所のフックです。トレブルフックと同様スプリットリングを介してプラグに取りつけます。
メリット
掛ってしまえばバラシはとても少ないフックです。スプリットリングを介している分、ボトムでのステイなどでは針が倒れやすいですが、ダブルフックと同様に引っ掛りは少ないです。魚へのダメージも少ないため、管理釣り場のトラウトでもよく使われます。
デメリット
フックポイントが1か所しかない分フッキング率は落ちます。
バス釣りフックのまとめ

出典:visual hunt
今回はバス釣りに使うフックについてお話ししました。フックの種類形状は多種多様です。メーカーによってどこに重点を置いているか全く異なりますし、使い手によってもフックに求める性能は異なります。
まずは、いろいろと試してみることが、一番の近道です。最初は好きなバスプロが使っているフックやお勧めフックを、まず使用してみてもいいでしょう。使っているうちに、「このフックはここが弱い」「このワームにはこのフックをセットしたほうがいいアクションが出る」という自分なりのこだわりとセッティングがきっと見つかると思います。