作成:2018.9.20 更新:2023.5.29
カゴ釣りでヒラマサを狙う!海のスプリンター・ヒラマサの狙い方
泳ぐスピードが時速50キロにも達する「海のスプリンター」の異名を持つヒラマサ。今回は、そんなヒラマサ釣りで最もポピュラーな釣り方のひとつ「カゴ釣り」を詳しく解説していきます。ロッドや餌もお伝えしていきますので、ぜひ参考にしてください。
目次
ヒラマサのトップシーズンは7~11月!カゴ釣りで狙おう!

出典:Visual Hunt
ヒラマサの具体的な釣り方を知る前に、ヒラマサがどういった場所を好んでどのような生態を持っているのかについて見ていきましょう。ヒラマサがどういう魚なのかを知っていれば効果的にアプローチすることができるはずですので、ぜひチェックしてください。
ヒラマサは、海のスプリンターという別名が示す通り、最高時速50キロで泳ぐ魚です。少数の群れ、もしくは単独で泳ぐことでも知られています。北海道の一部地域を除く日本全国で見られ、水温18~24℃の海域に最もよく見られます。沿岸部や沖合の中層に生息しており、特に根などがある場所を好みます。
ブリやカンパチなどと同様にブリ属に属しているため一見するとブリに間違われやすいですが、ブリよりも暖かい海域を好み、さらにブリよりも体系が細長く、泳ぐスピードも速いのが大きな特徴です。
トップシーズンは海水温が暖かくなる7~11月ですが、春先(4~6月)や冬の初め(12月)にも釣ることができます。なお、海水温が下がる1~3月の冬場には低活性になり、ほとんど釣ることができないものと考えてください。
釣り方としては今回紹介するカゴ釣り、かもし釣り、泳がせ釣りといた釣法がポピュラーです。なお、餌釣りのほかルアーでも釣ることができます。
実はカンタン!カゴ釣りでヒラマサを狙う方法!

出典:Visual Hunt
次に、カゴ釣りでヒラマサを釣る方法を具体的に見ていきましょう。ここではヒラマサだけでなく、さまざまな魚に応用が利くカゴ釣りの基本的な釣り方についてお伝えしていきます。
カゴ釣りでの釣り方の基本
カゴ釣りはヒラマサはもちろん、マダイ、サバ、アジなど、主に青物の回遊魚を釣る際に非常に効果的な釣り方です。カゴ釣りをマスターできれば、さまざまな釣りに応用できますので、ぜひ基本を掴みましょう。
それでは流れを解説していきます。
1.コマセをカゴに入れる
まずはコマセをカゴに入れていきます。あまりパンパンに入れてしまうとコマセの出が悪くなってしまいますので、7~8分目程度を目安に入れていきましょう。
2.仕掛けを投入する
コマセをカゴに入れたら仕掛けを海に投入していきます。仕掛けを投入して浮きが立ったら糸ふけをとって当たりを待ちます。
3.浮きが沈んだら糸を巻き取っていく
当たりがきたら浮きが沈みますので、浮きを注意深く観察しておく必要があります。当たりがきて浮きが沈んだら竿をあおってアワセを入れます。アワセの基本は小さく、ソフトにを心がけましょう。あわててアワセにいくと魚が逃げてしまう可能性が増してしまいます。そして、魚の重みを十分に感じたら一呼吸おいてリールを巻き上げていきます。
ヒラマサのカゴ釣りに最適なタックルはこれ!

出典:Visual Hunt
具体的な釣り方を知ったところで、次はヒラマサのカゴ釣りのタックルについて紹介していきます。
ヒラマサのカゴ釣りのタックルと言っても、さまざまな種類があり、特にこれからヒラマサのカゴ釣りを始めようという人は「どれが良いかわからない」というのが正直なところではないでしょうか。
そこで、ここではヒラマサのカゴ釣りで最も一般的に使われているタックルを紹介します。ここで紹介するタックルを元に、自分にぴったりのタックルを見つけてください。
竿(ロッド)は磯竿の遠投モデルを
ヒラマサの場合、専用の竿は一般的ではありません。磯竿の遠投モデルを用意しましょう。最もよく使われるものは長さが5.3~5.4メートルのものです。
「竿は長ければ長い方がよく飛ぶんじゃないの」と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。確かに長い方が遠心力が働く分、遠くに仕掛けを飛ばすことができます。ですがその反面、扱いにくい、長すぎて投げにくいという難点が出てきてしまいます。まずは最も一般的な5.3~5.4メートルのものを試してみるのがおすすめです。
調子は先調子(7対3)がおすすめですが、試してみて投げづらい、扱いづらいと感じたら、本調子(6対4)のものを試してみてください。
リールは大型スピニングリールがおすすめ
ダイワ クロスキャスト 5000
標準巻糸量 ナイロン(号-m):7-250、8-200、10-150
自重:640g
ギア比:4.1
巻取り長さ:82cm(ハンドル1回転あたり)
最大ドラグ力:15kg
リールもロッドと同様、ヒラマサ専用は一般的ではありません。
カゴ釣りで使用するリールは、大型両軸リールのイシダイ用を使用することが多いです。
ただし、遠投釣りにライントラブルはつきものなため、初心者の方はライントラブルが少ない大型スピニングリールをおすすめします。
糸巻き量は300メートル程度巻けるものを選びましょう。
糸(ライン)はナイロン製ラインを
サンライン 磯スペシャル 遠投カゴ・ぶっこみ 200m 6号
遠投用のナイロン製ライン。USCナイロンと超撥水製樹脂を融合させることにより、摩擦抵抗を最小限に抑え、遠投釣りには不可欠な高滑り性を実現しています。大型の青魚やマダイ、クロダイなどの引きの強い魚の引きにも十分耐えうる強度の高さがウリです。
糸は伸張性の高さが特徴のナイロン製の8~14号の太さのものを、最低でも150メートル以上は用意しましょう。遠投モデルのナイロン糸が市販されていますので、その中から選ぶと良いでしょう。
自分にぴったりの仕掛けを自作しよう

出典:Visual Hunt
ここでは、ヒラマサのカゴ釣りにおいて最も重要な仕掛けについてお伝えしていきます。カゴ釣りにおいて最も重要とはいえ、特別なものは使っておらず、どれも釣具店などで簡単に入手できるものばかりですので、あまり難しく考えすぎないでください。多くのアングラーが自分のスタイルに合った仕掛けを自作しています。ぜひ参考にして、自分に一番しっくりくる仕掛けを作ることを目指しましょう。
カゴ釣りの仕掛けはシンプル
カゴ釣りの仕掛けの仕組みを詳しく見ていきましょう。ヒラマサ釣りにおいてカゴ釣りは最もポピュラーな釣り方のひとつで、それだけに難しく複雑な仕掛けは用いません。カゴ釣りに使用する仕掛けは、簡単に言えば浮き、カゴ、針の3つがあれば作れてしまう仕掛けなのです。
一般的には上から、道糸、シモリ玉、浮き、錘、カゴ、針というシンプルな流れで構成されています。なお、ハリスは10~14号程度の太さのフロロカーボン製のものを、針は10~13号程度の太さのヒラマサバリを用意してください。
ヒラマサ針は吸い込みやすくかかりが早いのが大きな特徴です。効率的にヒラマサを狙うためには、ぜひヒラマサ針を用意したいところです。なお、ヒラマサ針が用意できない場合は、チヌ針で代用します。
浮きやカゴについての詳細は後述しますので、併せてチェックしてください。
浮きは中通し発砲浮きがおすすめ
ヒラマサに限らず、カゴ釣りでなくてはならないのが浮きの存在です。浮きには、仕掛けを遠方まで飛ばせたり、潮目の読みが重要なカゴ釣りで重要な潮の流れやスピード、方向を教えてくれるという重要な役割があります。ここでは一般的によく使われている浮きを紹介しますが、いろいろ試して、自分が最も使いやすい浮きを選んでください。
カゴ釣りでよく使われている浮きは、「中通し発砲浮き」と呼ばれるタイプのもので、重さは5~10号が一般的です。浮きには中通し浮きと管付き浮きがありますが、管付き浮きは仕掛けがらみが起きやすいので、初心者のうちは中通し浮きを使う方が無難でしょう。
一般的に浮きは重ければ思いほど遠くに飛びますが、投げやすい、飛びやすい重さは人それぞれですので、実際にいろいろな浮きを手にとって試してみてください。
カゴは自作も可能!
カゴ釣りでもう一つ欠かせないのがカゴです。考えてみれば「カゴ釣り」という名前の釣り方ですので、カゴがなければ始まりませんね。
ヒラマサのカゴ釣りでも最もよく使用されるのがナイロン製のカゴです。ナイロンカゴは投げやすく、さまざまな深さの棚で勝負できることが最大の魅力です。また、さまざまな浮力の浮きとの相性の良さも一押しポイントです。
カゴは釣具店などで購入することができますが、ベテランアングラーの中にはより自分に合った使用感のカゴを求めて自作する方も多くいます。経験を積んだらカゴの自作にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
ヒラマサのカゴ釣りの餌はオキアミ
ヒラマサのカゴ釣りに使用する餌はオキアミです。餌をつける際には、よりオキアミを大きく見せるために、オキアミ2匹をワンセットにして背中合わせか抱き合わせにして針につけます。
また、尻尾がついたままだとオキアミが潮の流れで回転して食いつきが悪くなるため、尻尾はあらかじめ切り落としておきます。餌のつけ方を一工夫することで釣果に大きな差が出ます。ぜひこの方法を実践してみてください。
なお、ヒラマサを釣るにはカゴ釣りのほかに、生きた餌で釣る「泳がせ釣り」もあります。泳がせ釣りの場合の餌はサンマなどになります。
日本全国でカゴ釣りで狙えるヒラマサ!鍵となるのは時間帯

出典:Visual Hunt
ヒラマサは北海道の一部地域をのぞいて、ほぼ日本全国で釣ることができる魚です。
ヒラマサは回遊魚ですので海峡や外海に面している潮通しの良い場所で多くの釣果が期待できます。また、小型のものであれば群れで少しずつ移動するので、近くの海域で釣果が出ているかどうかをチェックしてみるのも効果的です。
加えて、ヒラマサは時間によって活動の高さが著しく異なるのが大きな特徴の魚です。もっとも高活動になってくいつきが良いのは朝まずめ、夕まずめと言われる日の出、日の入り前後の時間帯です。この時間帯にチャレンジすることをおすすめします。
あると便利な撒餌シャク
ヒラマサのカゴ釣りの際に、あると便利なのが撒餌シャクです。撒餌シャクがあれば比較的遠いポイントまで撒餌を固まりにして投げることができます。そのほか、水温計も持っていくと良いでしょう。ヒラマサは水温によって活性度合いが違います。水温計があれば、高活性なのかどうかを一目で知ることができます。
カゴ釣りではヒラマサ以外もこんなに釣れる!
ヒラマサのカゴ釣りの魅力のひとつに、ヒラマサ以外にも数多くの魚を釣ることができる点があります。アジ、イワシ、サバといった青魚のほか、マダイやクロダイなどの高級魚、クロマグロの子どものメジマグロなど多彩な魚たちを釣ることができます。カゴ釣りは、メインターゲットのヒラマサはもちろん、それ以外の魚の釣果も期待できる万能な釣法です。
ヒラマサを狙ってカゴ釣りをマスターしよう!
今回はヒラマサのカゴ釣りをテーマに、釣り方からおすすめの道具や仕掛け、さらに釣れるポイントなど、幅広くお伝えしてきました。カゴ釣りは数あるヒラマサ釣りの中でも最もポピュラーで、数多くのアングラーが取り入れている釣法です。それだけに、他の釣法とは格段の違いの釣果が期待できる釣り方です。カゴ釣りはヒラマサはもちろん、ヒラマサ以外にもさまざまな種類の魚に応用できます。ぜひこのカゴ釣りをマスターして、大物を釣り上げてくださいね。