作成:2018.9.20 更新:2023.5.29
タコテンヤの基本的な釣り方を公開!今週末はタコを釣りに行こう
食べても美味しいタコの釣り方。専門的で難しそうなイメージがあるタコ釣りですが、タコテンヤ釣りの基本を押さえれば簡単に数が釣れ、なかなかに面白い。タコテンヤ釣りの基本テクニックから面白さのポイントまでタコテンヤ釣りの魅力をお伝えします。
目次
タコテンヤって何?

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タコテンヤとは古くからあるタコを釣る専用の道具です。タコ以外には利用できない、タコを釣るための専用の道具です。
高額な道具は必要なく、ハイシーズンなら数釣りも望めます。釣っても楽しい、食べても楽しいと、タコテンヤ釣りを始める方が近年増加中です。
釣果を伸ばすポイントや、各メーカーから販売される工夫を凝らしたタコテンヤを紹介しています。是非参考にしてください。
まずはタコの生態を知ろう

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まずは、タコの生態を少し勉強しましょう。タコはどんな所に住み、何を食べているのか?それがわかれば釣果は伸びるはずです。
タコはどんなところに生息している?
タコ釣りのターゲットは、マダコとイイダコです。この2種類のタコは、生息地が若干違います。マダコは岩礁帯に生息し、イイダコは砂地、砂泥地です。
マダコは岩礁帯で「カニ」を食べる?
タコは岩礁や捨て石など、身を隠すことができる岩場に生息しています。普段はじっと岩場に隠れ、エサとなる小魚、カニなどを見つけると岩場から飛び出し捕食します。
好奇心は旺盛で、エサだと認識すると「抱き着いて」とらえます。その後、岩の隙間に戻りゆっくりと食事をします。
特にカニやエビの甲殻類が好物です!
8本足の付け根の中心部分に口があり、強力な歯でカニ、エビの甲殻類から貝までバリバリと食べてしまいます。
イイタコは砂地に住む贅沢な「食通」
イイタコは大きくなっても30センチ未満の小さな体です。マダコと違い砂地や砂泥地に生息します。小型のカニやエビを好んで食べる「食通」です。比較的浅い沿岸部に生息し、釣りのターゲットになりやすいタコです。
猛毒注意!ヒョウモンダコ
陸からタコを狙った場合に「ヒョウモンダコ」という見るからに毒々しいヒョウ柄の小型のタコが釣れることがあります。
ヒョウモンダコは猛毒をもち、噛みつかれると「死ぬ」こともあるといわれ、絶対に素手で触ってはいけません。
タコが釣れる時期とベストシーズン

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タコが釣れる時期は、5月から10月にかけてになります。船釣りであれば、厳冬期以外は年中釣ることができます。
ベストシーズンは真夏です!
7月から9月がもっともよく釣れ、堤防からでも1キロアップが狙えます。
タコが釣れる時間帯はあるの?
タコは夜行性ですが、昼間でもよく釣れます。昼間岩陰に隠れじっとしていることが多いタコ。居所が解かれば、狙い撃ちをして釣果が伸ばせるという寸法です。
釣れる時間帯は他の魚同様「朝まずめ」「夕まづめ」が良いようです。ベイトフィッシュである小魚の活性と関係があるようです。
タコテンヤの釣り方は大きく2種類

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タコテンヤの釣り方は大きく分けると2種類になります。タコテンヤを岸壁に落とし誘う方法と、タコテンヤをキャストし岩礁に隠れたタコにアタックする方法です。
その他に、船でタコを釣る方法もあります。船でタコを釣る方法はキロアップの大物を狙うことができます。
岸壁でタコを誘う方法って?
タコは堤防などの岸壁に生息していることがあります。特に堤防の継ぎ目や、割れ目はタコの絶好の隠れ家になります。タコが隠れているところを狙い撃ちで次々とポイントを移動する釣り方です。
移動が多い釣りなので装備は軽めがおすすめです。
釣果を伸ばすポイント「ココを狙え」
- 堤防の継ぎ目
- 堤防の割れ目
- 小さなズレ目
こんなところを見つけたら悩む前に仕掛けを垂らしてください。
ゆっくり着底!しゃくって誘う
タコが生息していそうなポイントを発見したら、ゆっくりと、ゆ~くりとタコテンヤを沈めていきます。ゆっくりと沈めていき着底させます。着底したら数回竿先をしゃくりタコを誘います。
上げて下げての繰り返しです。
投げて誘うタコテンヤの釣り方

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タコテンヤの投げ釣りは、狙ったポイントの沖に投げ、そこをズリズリ引っ張てくる釣りです。
キスの引き釣りに似ています。
岸壁を探りながら、ちょっと投げてみるそんな感じでOKす。シーズンならば堤防から投げ釣りで数が望めます。
タコテンヤをブン投げて探る
タコテンヤとラインを結んだら、ぶん投げて探ります。仕掛けというほどの物はありません。投げて着底させ海底を引きずってくるだけです。
一定のリズムで巻く。又は引いては止める、引いては止めるを繰り返します。あたりはズッシリとした重量感です。
根掛かりか?と思うほどに重くなります。大きく竿を立てて合わせ、ラインを緩めないように巻き上げます。
これが釣果を伸ばすポイント!
海底をずるずる引いてきます。竿先、ラインの張り具合、手に伝わる感覚を総動員して、海底の様子を想像します。タコテンヤが「ゴトゴト」という感じで引かれるポイントは海底の起伏をとらえた合図です。ゴトゴトするところは、岩場や岩礁帯が多く、タコが潜んでいる可能性が高いポイントです。
タコのあたりは重量感!?
タコが乗ると、あたりというよりも急にずっしりとした重量感が手に伝わってきます。「根掛かりか?」という感じです。重量感を感じたら少し待って、大きく合わせることが肝心です。しっかりフッキングしないと、巻き上げる途中でばらしてしまいます。
船でタコテンヤ釣り

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船釣りの場合は、沖合での釣りになり「大物」が狙えます。タコの生息地は海底なので、常に底を意識した釣りになります。底をずってタコを誘い、あたりがあったら少し待つ。慌てて合わせると逃がしてしまいます。大物のタコはしっかりとしたフッキングが必要です。しっかり待ったら、大きく合わせてフッキングします。
どんな大物タコが顔を見せるのか?楽しみの瞬間です。
タコテンヤのエサの付け方

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タコテンヤにつけるエサを紹介します。
イワシやアジの小魚、豚の背脂や鳥の皮、カニ、ワームなどです。ワームでも釣れますが、エサのほうが釣果の実績は高いです。タコテンヤにはエサを固定するワイヤーがついていますが、外れそうな場合は細いワイヤー、紐、太めの輪ゴムなどで外れないように補強します。
タコテンヤ小魚の付け方
タコテンヤに付属する針に、口から尻尾までを差し込みます。エサが大きい場合は切っても構いません。小魚が外れないように細いワイヤー、紐、太めの輪ゴム等でしっかりと固定します。
豚の背脂や鳥皮の付け方
豚の背脂や鳥皮をエサにすることもあります。これはタコの好物の二枚貝と「白さ」が似ているからだと言われています。針にさし外れないように固定します。
釣具店では扱いが少なく、スーパーで購入する方が多いようです。
カニのつけ方
カニは針にさせませんので、ワイヤー、紐、輪ゴム等で外れないように固定します。針はむき出しになってしまいますが、釣果には影響はないようです。タコは警戒心よりも食欲や好奇心のほうが強いのかもしれません。
ワームのつけ方
ワームはカニ型が主流です。つけ方はエサと同じで外れないように付けます。
「番外編」タコに優しく喧嘩を売るのが秘訣!?
堤防際でタコを釣る方法に、タコテンヤ以外にタコジグがあります。タコジグはエサで釣るのではなく、縄張り意識の強いタコに喧嘩を売る釣り方です。先に隠れているタコの縄張りを、どけどけと踏み荒らし怒り頂点に達したタコが攻撃を仕掛けてくるのを待つ釣りです。
アユの友釣りのイメージです。
タコの目の前を、何度も何度もタコジグを繰り返し動かしてやる。タコが怒り狂い我慢できずに、攻撃を仕掛けてきます。釣り人の勝利の瞬間です。
グイっと竿先が曲がり手元にタコの重量感が感じられます。
タコの気持ちになっていかに怒らせる事が出来るか!?がこの釣りのポイントかもしれません。
タコテンヤはこんなに種類が豊富!
タコテンヤ釣りに必要なタックルは?

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タコテンヤを釣りタックルは、タコ釣り専用の物が多く販売されていますのでそれらを利用することをおすすめします。タコは岸壁、岩場、ストラクチャー等から引き離す「パワー勝負」になることが多く、専用ロッド以外では折れてしまう事もあります。
パワーに負けないロッドを選ぶ
ロッドは固めの2メートル前後のタコ専用ロッドを利用します。タコ専用竿がない方は、船用の青物ロッドでも代用できます。細かなあたりを取る釣りではないので、パワー勝負になったときに負けないロッドが必要です。
硬いロッドなら直接的にタコテンヤに動きが伝わり、誘いや大きな合わせが可能になります。
がまかつ ラグゼ オクトライズ B76XH
■標準全長(ft/cm):7'6"(228.5)
■標準自重(g):185
■仕舞寸法(cm):118.0
■パワー:XH
■継数(本):2
■ルアーウエイト[oz(g):30~70
■適正ライン(PE/号):3~6
リールはドラグ力重視
タコ釣りに必要なリールは、強力パワーのベイトリール又はスピニングリールです。
ベイトリールは構造上大口径のギヤが組みやすく、パワーがあり直線的にラインを巻き取ることができます。
しかし、使い慣れていないとバックラッシュによるライントラブルが多発します。ベイトリールの扱いに不安がある方はスピニングリールを選択してください。
ダイワ レブロス LT3000D-C
ギア比:5.3
1回転巻取り長(cm):80
標準自重(g):230
最大ドラグ力(kg):10.0
標準糸巻量(ナイロン lb-m):10-260/12-200/16-150
標準糸巻量(ブレイド 号-m):1.2-430/1.5-300/2.0-230
ラインは切れない太目で!
ラインはPEラインの4号以上が理想です。ナイロンラインを使う場合は8号程度です。
引っ張り強度が強いPEラインは、底にへばりついたタコを引き離すのに、最も適したラインです。
ナイロンラインは、しなやかで扱いやすい万能ラインですが「伸びる」という特性があり、タコ釣りのように強い力で引っ張る釣りには不向きです。
放浪カモメオリジナルPEライン0.4号-10号150m-1000m国産原料8本編み/4本編みPEクリアホワイトハイビズイエロー5色マルチカラーエクストラパワー8編/4編
超有名なPRラインです。
シリーズ販売累計3万個突破したという商品。
安価なためトラブルもあるようです。
あると便利な小道具
タコ釣りには、釣れたタコを入れておく網が必要です。バケツの中に入れておくと知らないうちに姿が消えてしまいす。タコ専用網が売っていますのおすすめです。
さあ!タコテンヤをもって釣りに行こう
タコテンヤ釣りは、簡単に始めることができる「楽しい」釣りです。ハイシーズンには、数を釣ることもできファミリーフィッシングにも適しています。投げる、誘う、フッキングした後のタコとのやり取り、独特の釣趣をもつタコテンヤの魅力に取りつかれてしまう方が増えているそうです。
今週末はタコテンヤを持って「堤防へ」足を運んでみませんか?